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飛びつく癖について 飛びつく癖を直す〜基本方針 飛びつく癖を直す〜実践

飛びつく癖について

飛びつく癖」とは飼い主の制止を振り切って人や犬に飛びついてしまうことです。まずはその飛びつく癖について考えて見ましょう。

飛びつくときの状況と犬の心理
尻尾を振りながら飼い主に飛びつく
『(留守番していた犬)お帰り!寂しかったよ!』(喜びによる飛びつき)
『ねぇねぇ!早く散歩に行こうよ!/ねぇ!遊んでよ!』(退屈による飛びつき)
他の人や他の犬に飛びつく
『ん?!見慣れないなぁ・・自分とどっちが強いか確かめてみよう!』(序列確認による飛びつき)
見慣れない物に飛びつく
『あれは何だ?!面白そうだから近づいてみよう!』(興奮による飛びつき)
飛びつく癖の原因
犬が飛びつく状況や心理は色々ありますが、飛びつく癖の原因を一言で言うと
「飛びつくことと不快が結びついていない」&「飛びつくのをやめることと快が結びついていない」という 飼い主の側のしつけ不足が根本的な原因です。
ドッグランで他の犬に飛びついてマウンティングするのはマナー違反です。また散歩中に他人に近づいて怖がらせると、思わぬ事故につながります(驚いた小学生が転んで怪我をするなど)。他の犬に飛びつくのも、犬同士のけんかの原因になりかねません。いずれにしても飼い主の制止を振り切って勝手気ままに何かに飛びつく癖は、あらかじめ直しておかなければなりません。
してほしい行動と快、してほしくない行動と不快を結び付けることが、飛びつく癖をしつけ直す際には必要となります。

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飛びつく癖を直す〜基本方針

飛びつく癖をしつけ直すに際して、飼い主はまず以下のことを念頭に置きます。
してほしい行動
興奮して自分勝手に何かに飛びつかない
してほしくない行動
興奮して自分勝手に何かに飛びつく
してほしい行動と快(賞)、してほしくない行動と不快(罰)を結びつけるのがしつけの基本であり、前者を正の強化(陽性強化)、 後者を負の強化(陰性強化)と呼ぶことは「犬のしつけ・基本中の基本」で述べました。これを踏まえて飛びつく癖をしつけ直す場合を考えて見ましょう。
正の強化〜陽性強化
「興奮して自分勝手に何かに飛びつかなかった」瞬間に快(賞)を与える
負の強化〜陰性強化
「興奮して自分勝手に何かに飛びついた」瞬間に不快(罰)を与える
飛びつく癖をしつけ直す際は陽性強化、陰性強化の両方が効果的です。 なぜなら「見慣れないものに出会った⇒興奮して飛びつきそうになった⇒大きな物音で不快感を与えた」という形で負の強化をしたとしましょう。 この時犬は「興奮して飛びつきそうになった⇒不快な大きな音がした」という解釈をするでしょう。この解釈は上記した負の強化(陰性強化)の目的に適っていますので、犬の飛びつく癖をしつけ直す際は陰性強化も採用してよいと思います。
飛びつく癖をしつけ直す際は、興奮して飛びついた瞬間に罰を与える「負の強化」をメイントレーニング、飛びつくことをやめておとなしくなった瞬間に賞を与える「正の強化」をサブトレーニングとして進めていきます。

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飛びつく癖を直す〜実践

飛びつく癖をしつけ直すに当たっての基本方針を理解したところで、いよいよ実践に入りましょう。
まずは「犬のしつけ・基本中の基本」で述べた大原則、つまり「一つの行動と快・不快を同居させないこと」、 「行動の最中に賞罰を与えること」を思い出してください。
・ 快を与えるもの(賞)を用意する=おやつ、なでる
・ 不快を与えるもの(罰)を用意する=下記表参照
・ 飛びつく癖を引き起こす状況を見極める
快を与えるもの(賞)を用意する
おやつを使う場合は犬がおいしいと感じるもの+カロリーの低いものを選ぶようにしましょう。
なでるときは軽く「よーし」や「いいこ」や「グッド」などのほめ言葉を決めておき、その言葉と同時に軽く一回なでてあげます。あまり激しく撫で回してしまうのは望ましくありません。第一に犬が興奮しすぎて集中力がなくなりますし、第二になでられることに慣れてしまって「なでる」という行為が犬にとって賞(快を与えるもの)でなくなってしまう危険性があるからです。カレーが好きでも1日3食カレーだったらうんざりしますよね?それと同じです。
不快を与えるもの(罰)を用意する
犬に不快を与える際の注意点は、「飼い主が自分に不快感を与えた」と思わせないことです。なぜなら飼い主に対する愛情が薄らいでしまうからです。
犬のこの心理は人間も一緒です。たとえばいつも尻尾を振って主人の帰宅を出迎えてくれる愛想のいい犬Aと、機嫌がいいときは主人を出迎えるけれども、機嫌の悪いときはうなり声を上げる犬Bの二匹を飼っていたとしましょう。 どちらがよりかわいいですか?多くの人は犬Aの方をよりかわいいと感じますよね?
このように自分に快を与える一方で何らかの不快を与える要素を併せ持っていると、その分どうしても愛情が薄らいでしまうのです。ペットと飼い主の固い絆を維持するには、 飼い主は常に快を与える存在であることが重要です。
そこで必要となるのが「天罰」です。これは飼い主が不快を与えたと犬に気づかせることなく、何らかの罰を与えることです。具体的には以下のようなものがあります。
《 犬に対する天罰いろいろ 》
視覚的天罰 いきなり布や上着のようなものを犬の視界にかぶせる
聴覚的天罰 石を入れた空き缶を落とす
嗅覚的天罰 酢を薄めたスプレーを噴霧する
味覚的天罰 噛み付き防止剤=ビターアップル
触覚的天罰 リードで首輪をぎゅっと引く
飛びつく癖を引き起こす状況を見極める
まずは自分の飼っている犬が何を引き金にして飛びつくのかを見極めましょう。

ステップ1 犬が飛びつく状況を作る
ステップ2 興奮して飛びついた瞬間に不快を与える
ステップ3 飛びつくことをやめた瞬間に快を与える
ステップ4 ごほうびの回数を減らす
ステップ1 犬が飛びつく状況を作る
犬が飛びつく状況を再現します。ここからしつけのスタートです。
ステップ2 興奮して飛びついた瞬間に不快を与える
犬が興奮して飛びついたら、その瞬間にすかさず用意していた天罰を与えます。犬は「この状況で飛びついたら嫌なことがあるぞ!」と学習し、飛びつくことに段々と消極的になってきます。
なかなか飛びつきをやめようとしない場合は、天罰の種類を変えてみます。大きな音を出してもあまりこたえていないようなら、頭の上から急に布や上着を被せて驚かせるという視覚的な天罰に切り替えてみましょう。犬によって「不快」と感じるトリガーが微妙に違いますので、そこは試行錯誤です。
ステップ3 飛びつくことをやめた瞬間に快を与える
興奮して飛びつくことで天罰が下り、その直後飛びつくのをやめた瞬間に「いいこ」などのほめ言葉と同時にごほうびを与えましょう。
「飛びつく⇒天罰⇒飛びつくのをやめる⇒ごほうび」という一連の流れで行ってください。天罰が下ったすぐ後でごほうびを与えることで、「何をすれば天罰が下り、何をすればごほうびがもらえるか」の境界線が明確化し、犬の理解を助けます。
ステップ4 ごほうびの回数を減らす
犬の飛びつく癖がなくなってきたら、今度はごほうびを与える回数を減らしていきましょう。常にごほうびを与えていると犬がごほうび自体に飽きてしまったり、肥満の原因になりかねません。毎回ごほうびを与える⇒2回に1回ごほうびを与える⇒3回に1回⇒4回に1回・・・と減らしてゆき、最終的には「いいこ」などのほめ言葉だけにします。

犬の集中力には限界があります。しつけトレーニングは1日10分を目安にしてください。
集中力が切れているのにトレーニングを続行すると、「トレーニング=いやなこと」という陰性強化がなされます。

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