
相手の口をなめるという行動には、大きく二つの意味があります。
一つ目は上位者に対する狼流の挨拶という意味です。狼は上位の狼(アルファオオカミ)に対して親愛の情を表す時、相手の口元をなめます(写真右)。この習性が犬に残っているというのが第一の意味です。

二つ目は子犬が母犬に食べ物をねだるときの名残という意味です。昔の犬は、子犬が母犬の口元をなめると蓄えておいた食べ物を口から吐き出して食べさせるという習性がありました(写真左)。この習性が残っており、自分が母親(保護者)とみなしている者に対して母犬に接するときと同様の行動を取るというのが二つ目の意味です。これら二つの説をあわせて考えると、「成犬が口をなめる」=「自分の上位者や保護者に対する親愛の情」と言えますので、ちょっと甘えた感じで「好きだよ」や「一緒にいて安心させてね」などという表現がよいでしょう。