子犬のへやトップ> 犬のしつけ方> ヒール(ツイテ)のしつけ サイトマップ


ヒール(ツイテ)の必要性 ヒール(ツイテ)〜基本方針 ヒール(ツイテ)〜実践

ヒール(ツイテ)の必要性

ヒール(ツイテ)とは、飼い主が命令すると、犬が飼い主の横にお座りすることです。一般的に「ヒール」は飼い主の左側、「ツイテ」は飼い主の右側に座ることを指します。

例えば散歩中に他の犬とすれ違ったとしましょう。自分の飼い犬が興奮してその犬にあいさつしにいこうとリードを引っ張るかもしれません。そんな時ヒール(ツイテ)のしつけができていれば、他の犬に対してマウンティングや追い回しをしなくて済みます。或いは道路上にボールなど何か気になるものが急に転がり出たとしましょう。犬が気を取られて道路に飛び出してしまうかもしれません。そんな時も「ヒール(ツイテ)!」と声をかけて犬を座らせれば未然に事故を防ぐことができますよね。このようにヒール(ツイテ)のしつけは、犬の突発的な行動を抑制するという意味において非常に重要なのです。
またヒール(ツイテ)は飼い主と犬の上下関係をはっきりさせるという意味もあります。なぜなら犬には「リーダーは高いところにいる/メンバーは低いところにいる」という暗黙の判断基準がありますので、ヒール(ツイテ)で犬が飼い主を見上げる度に「飼い主=リーダー」という上下関係を犬が自然に学習してくれるのです。

では具体的にヒール(ツイテ)のしつけ方を見ていきましょう。

ヒール(ツイテ)のしつけトップへ


ヒール(ツイテ)〜基本方針

ヒール(ツイテ)のしつけに際して、飼い主はまず以下のことを念頭に置きます。
してほしい行動
ヒール(ツイテ)の言葉で犬が飼い主の横に座ること
してほしくない行動
ヒール(ツイテ)の言葉をかけても犬が落ち着かずうろうろすること
してほしい行動と快(賞)、してほしくない行動と不快(罰)を結びつけるのがしつけの基本であり、前者を正の強化(陽性強化)、 後者を負の強化(陰性強化)と呼ぶことは「犬のしつけ・基本中の基本」で述べました。これを踏まえてヒール(ツイテ)をしつける場合を考えて見ましょう。
正の強化〜陽性強化
「ヒール(ツイテ)の言葉で犬が飼い主の横に座った」瞬間に快(賞)を与える
負の強化〜陰性強化
「ヒール(ツイテ)の言葉をかけても犬がうろうろした」瞬間に不快(罰)を与える
ヒール(ツイテ)のしつけに際しては陽性強化、陰性強化の両方が効果的です。 なぜなら「ヒール(ツイテ)と命令された⇒命令を無視して動いた⇒大きな物音で不快感を与えた」という形で負の強化をしたとしましょう。 この時犬は「自分勝手に動いた⇒不快な大きな音がした」という解釈をするでしょう。この解釈は上記した負の強化(陰性強化)の目的に適っていますので、ヒール(ツイテ)のしつけに関しては陰性強化も採用してよいと思います。しかし陰性強化はタイミングが難しく素人が行うには不適当であることと、当サイトでは陽性強化だけで充分と判断していることから、以下では陽性強化の方法だけ述べます。

ヒール(ツイテ)のしつけトップへ


ヒール(ツイテ)〜実践

ヒール(ツイテ)をしつけるに当たっての基本方針を理解したところで、いよいよ実践に入りましょう。
まずは「犬のしつけ・基本中の基本」で述べた大原則、つまり「一つの行動と快・不快を同居させないこと」、 「行動の最中に賞罰を与えること」を思い出してください。
・ 快を与えるもの(賞)を用意する=おやつ、なでる
・ 指示語を統一する
・ 犬の気が散るようなものをなるべく取り除く
快を与えるもの(賞)を用意する
おやつを使う場合は犬がおいしいと感じるもの+カロリーの低いものを選ぶようにしましょう。
なでるときは軽く「よーし」や「いいこ」や「グッド」などのほめ言葉を決めておき、その言葉と同時に軽く一回なでてあげます。あまり激しく撫で回してしまうのは望ましくありません。第一に犬が興奮しすぎて集中力がなくなりますし、第二になでられることに慣れてしまって「なでる」という行為が犬にとって賞(快を与えるもの)でなくなってしまう危険性があるからです。カレーが好きでも1日3食カレーだったらうんざりしますよね?それと同じです。
指示語を統一する
犬を飼い主の横に座らせる際には指示語が必要です。この指示語を統一しないと犬は混乱します。一家の中でお父さんは「横に来い!」、お母さんは「こっち!」、息子は「サイド!」、娘は「ヒール!」だったら犬は大混乱で何をして良いか分からなくなり、いじけてしまいます。
例えば英語で「Please sit down here.」と言われたとしましょう。たいていの人はこのくらいの英語は聞き取れますので椅子に腰掛けることができます。しかし同じ状況で「Please be seated here.」と言われた場合はどうでしょう?同じことを言われているのですが、ほとんどの人は一瞬キョトンとしますよね?
このように指示する際に掛ける言葉は一つに絞ること、つまり「指示語を統一すること」は非常に重要なのです。
指示語の候補としては、左側に座らせる際は「ヒール」や「レフト」、右側に座らせる際は「ツイテ」や「ライト」などがあります。ご家族で相談して統一してください。
犬の気が散るようなものをなるべく取り除く
一つのことを覚えるには集中力が大切です。気が散るような魅力的なおもちゃなどが視界にあると集中できずに学習効果が低下します。

ステップ1 ごほうびで犬を飼い主の横におびき寄せる
ステップ2 横に座る行動と指示語を結びつける
ステップ3 指示語だけで行動を促す
ステップ4 ごほうびの回数を減らす
ステップ5 場所と時間を変えて行う
ステップ1 ごほうびで犬を飼い主の横におびき寄せる
ごほうびを手に持ち犬の鼻先に近づけてます。犬がそそられたらそのまま自分の横に犬の鼻先を誘導し、やや上に手を持ち上げてみましょう。すると犬はごほうびにつられて自然と座った状態になります。この瞬間にごほうびをあたえましょう。犬は「飼い主さんの横に来て座ったらいいことがある!」と学習していきます。
ステップ2 横に座る行動と指示語を結びつける
犬が飼い主の横に座ることに慣れてきたら、今度はその行動と指示語を結びつけて覚えさせます。例えば左に犬を座らせる場合、ごほうびで誘導して飼い主の左に座った瞬間に決めておいた指示語(ここでは「ヒール」を採用します)を掛けてあげます。犬の中では「左横に来て座る」という行動と「ヒール」という音声的な情報が頭の中で徐々に結びついていきます。
ステップ3 指示語だけで行動を促す
犬が行動と指示語を結び付けて覚えたら、今度はごほうびを見せずに指示語だけで目指す行動を取らせて見ましょう。犬に指示語を大きな声で分かりやすく一回だけ発音します。犬が飼い主の横に来て座ったらすかさず「いいこ」などのほめ言葉を掛けて軽く一回なでてあげ、ごほうびを与えましょう。
犬がきょとんとして理解していない感じだったらステップ3に戻り、行動と指示語の結びつきをもう一度強化しましょう。
ステップ4 ごほうびの回数を減らす
指示語だけで犬がヒール(ツイテ)行動を取るようになったら、今度はごほうびを与える回数を減らしていきましょう。常にごほうびを与えていると犬がごほうび自体に飽きてしまったり、肥満の原因になりかねません。毎回ごほうびを与える⇒2回に1回ごほうびを与える⇒3回に1回⇒4回に1回・・・と減らしてゆき、最終的には「いいこ」などのほめ言葉だけにします。
ステップ5 場所と時間を変えて行う
いつでもどこでも飼い主の指示に従うのがしつけの最終目標です。今度は時間と場所を変えてやってみましょう。散歩の途中で信号待ちする時、他の犬とすれ違う時、走っていく子供を追いかけそうになったときなど様々なシチュエーションで「ヒール(ツイテ)」を試してみます。

犬の集中力には限界があります。しつけトレーニングは1日10分を目安にしてください。
集中力が切れているのにトレーニングを続行すると、「トレーニング=いやなこと」という陰性強化がなされます。

ヒール(ツイテ)のしつけトップへ