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歯に良いフードとは?~歯周病を予防してくれるデンタルグッズの選び方

 「歯に良いフード」とは、歯周病を予防したり軽減したりする効果をもったフードのことです。より具体的には、歯周病を引き起こす主犯格である歯垢や歯石を、歯の表面から除去する特性を持ったフードということになります。飼い主はいったい何を基準にして選べばよいのでしょうか?詳しく解説します。

おすすめデンタルグッズは?

 「歯に良いフード」とは、歯垢や歯石の蓄積を予防し、歯周病に発展するのを抑えてくれるような効果を持ったフードやおやつのことです。特定のグッズを「イチオシ」として他人に勧めることは容易ではありませんが、ベターなグッズを選ぶときのヒントならありますのでいくつかご紹介します。 すべてのデンタルグッズに同じ歯周病予防効果があるわけではない

歯周病は怖い!

 歯周病(ししゅうびょう)とは口の中で歯を支えている歯茎に炎症が起こり、その下にある骨にまで病変が広がってしまった状態のこと。進行すると口臭が悪化したり歯が抜けてしまうだけでなく、全身的な疾患を引き起こして寿命が短くなってしまう危険性も示されています。
 例えば以下はアニコム損保の統計データ「家庭どうぶつ白書2022」から抜粋した犬における歯周病の保険請求割合です。犬が6歳を過ぎるころから、5%以上の割合で歯周病に関連した請求がなされていることがうかがえます。そもそも保険に入っていない犬や、発症しても動物病院を受診しない人もいますので、実数はもっと高いでしょう。
 こうしたデータが示すように、歯周病は高い発症率をもっていますので、飼い主は予防に努めなければなりません
犬の年齢別歯周病請求割合
保険請求件数ベースで見た犬の年齢別歯周病  歯周病の元凶は、歯の表面に付着した歯垢と歯石です。歯石はひとたび沈着してしまうと除去することが困難で、多くの場合、全身麻酔と獣医さんによるスケーリング(歯石はがし)を必要とします。しかし歯石になる前のネバネバした歯垢なら、「噛む」という機械的な刺激で取り除くことが可能です。これが「プラークコントロール」で、歯周病予防のゴールドスタンダード(基本中の基本)となります。
 一般的に「歯に良いフード」と呼ばれている商品は、食べることでプラークコントロールが促されることを謳っています。しかし本当にそのような効果があるのでしょうか?また一体どのような条件で商品を選べばよいのでしょうか?

実証データはあるか?

 デンタルフードやデンタルおやつに関しては基本的に実証データを伴っているグッズを選ぶようにします。データを自主的に公開しているメーカーとしていないメーカーがありますので、後者の場合はお客様センターなどに問い合わせ、具体的にどのようなエビデンス(証拠)があるのかをしっかり確認しましょう。
 実証データの有無に関しては「Veterinary Oral Health Council」(獣医歯科学評議会, VOHC)に認定されているかどうかがひとつの目安になります。この協議会は歯磨き効果を謳った商品の信憑性を検討する組織で、最低2回の給餌試験を必須条件としており、また1回目と2回目の試験では別の個体を用いることを義務付けています。その他の規定は、クロス・オーバーデザインによる給餌試験の場合は、1フェイズにおける最低期間が28日などです。
 この協議会に認定されているということは、少なくともメーカーが上記したような試験を行っているということですので、問い合わせた時にデータを入手しやすいでしょう。以下は一例です。
📝60頭の犬をランダムで30頭ずつに分け、一方にはドライフードだけ、もう一方にはドライフードにグリーニーズ(Greenies®)1本をつけて28日間にわたる給餌試験を行った。試験終了後に歯垢、歯石、歯肉炎、口臭の度合いから「歯周病インデックス」を測定したところ、グリニーズを与えられていたグループでは統計的に有意なレベルで改善が見られた出典資料:Quest, 2013

3大条件を揃えているか?

 デンタルグッズの中には「歯垢を減らす効果がある」と謳っているにもかかわらず、全く実証データを公開しておらず、そもそも給餌試験すら行っていない無責任なものがかなりあります。そうしたグッズに本当に効果があるのかどうかを検証する際は、歯磨き効果の3大条件を揃えているかどうかを目安にしましょう。具体的には以下です。
歯垢除去のメカニズム
咀嚼によって歯の表面の歯垢が除去されるメカニズム  上の図からもわかる通り、噛んだ物の表面と歯の表面とが適度にこすれ合うことが、歯垢除去の基本メカニズムです。ですから歯磨き効果をアピールする商品には、以下に述べる3つの条件を備えていることが求められます。
歯磨き効果グッズの3条件
  • 歯垢よりも硬く、歯よりも柔らかい適度な硬さを持っている
  • 歯の表面との接触面積が大きく、十分な接触時間を保てる
  • 丸飲みできず、咀嚼と唾液分泌を促す適度な大きさを持っている
この3点を備えていないのに「歯磨き効果がある」と謳っている場合、誇大広告となりますのでご注意ください。
NEXT:歯磨き効果を検証しよう

歯磨き効果のあるフード

 世間では「オーラルケア」や「歯の健康維持をサポート」といった表現で、様々なフード、おやつ、トリーツが売られています。以下は、一般的に「歯に良い」と言われているグッズの一覧です。本当に歯磨き効果があるかどうかを判断する際は、上のセクションで解説した3条件を備えているかどうかが目安になってくれます。

自然の食事

 犬や猫にとって「野生環境で食べているものがベストであり、人工的に製造されたペットフードは邪道の極みである」という考え方は、一部の人の間で根強く残っています。しかし実際のところ、自然食が犬や猫の歯周病を予防するかどうかに関しては、はっきりとはわかっていません
犬猫にとって「自然食=ベスト」というわけではない  1947年に行われた調査では、野生のイヌ科動物とネコ科動物が食べる自然の食事には、プラーク(歯垢)の蓄積を遅延させる効果があると報告されています(Colyer)。一方、それから50年後の1997年に行われた調査では、1~9歳までの67頭のイングリッシュフォックスハウンドに骨付き生肉を定期的に与えたところ、全ての個体に大なり小なり歯周炎が認められ、また歯の破損が多く見受けられたという結果が出ています(Robinson)。さらに同年、オーストラリア国立公園内で行われた調査では、小型の哺乳類、鳥、トカゲ、昆虫といった獲物を食している45頭の野生の猫において、歯肉炎が明らかに少ないという証拠は見いだせなかったとしています(Cameron, Clark)
 このように相反するデータがありますので、「自然=ベスト」という公式をそう簡単には鵜呑みにする訳にはいかないでしょう。
犬と骨 犬の代名詞ともいえる骨は近年危険物として扱われ始めている  犬の自然食の一つとして骨がありますが、近年はだいぶ風当たりが強いようです。まず硬いものを噛むことによる口腔内の怪我という問題があります。犬の歯は非常に丈夫ですが、石、骨、フェンスと言った硬いものを細長い犬歯でガジガジと噛んでいると、歯の先端が欠けてしまうことがあります。また砕けた骨がのどや内臓を傷つけるというリスクも無視できません。
 骨が持つこうした負の側面を背景とし、「アメリカ食品医薬品局」(FDA)では2010年に「犬に骨を与えることは望ましくない」というお達しを出しました。野生の犬やイヌ科動物が骨をおいしそうにしゃぶっているからといって、それが家庭犬の健康にとってベストというわけではないということです。 骨をしゃぶるのが好き

デンタルフード

ドライフードとデンタルフードは同義語ではない  ドライフードには歯磨き効果があるとよく言われますが、正確に表現すると特殊な形状を持ったデンタルフードには歯磨き効果があるとなります。
 前のセクションでも説明したとおり、歯の表面に付着した歯垢を取り除くためには、噛むものと歯の表面との間で擦れ合いが起こらなくてはなりません。しかし通常のドライフードの場合、歯の先端がフードに触れた途端カリッと音を立ててバラバラになってしまいます。これでは歯磨き効果を期待できません。
 一方、「歯磨き効果がある」とか「歯の健康を促す」といった表現が与えられているデンタルフードには、フードの表面と歯の表面との接触面積を増やし、また接触時間がなるべく長くなるような工夫が施されています。模式的に表すと以下です。
ノーマルフード(左)とデンタルフード(右)の違い
ノーマルフードとデンタルフードの歯磨き効果比較図  市販品の中には、「当社テストの結果」として具体的な実験データを自主的に表記しているものもありますが、そうした証拠を示さないまま、ただ単に商品の売り上げを伸ばすために「歯に良い」とラベリングしている商品も少なくありません。そのグッズが本当に歯磨き効果を持っているかどうかは、先に示した「適度な硬さを持っているか?」「歯との接触は十分か?」「咀嚼を促すか?」という3条件に照らして、飼い主本人が判断した方がよいでしょう。
 またフードのラベルに「科学的に実証された」と記載しているものがあります。こうしたグッズは先述した「Veterinary Oral Health Council」(獣医歯科学評議会, VOHC)の認定を受けている可能性が高いため、お客様センターに問い合わせて具体的なエビデンス(証拠)を確認するという手もあります。

デンタルおやつ

 世の中には歯磨き効果を謳ったおやつやトリーツがたくさん回っています。デンタルフードの場合と同様、こうした食品にはフードの表面と歯の表面との接触面積を増やし、また接触時間が長くなるような何らかの工夫が施されていなければなりません。しかし、ただ単に「歯に良い」と謳っているだけで、実際の効果に関しては不明な部分が多いのが現状です。例えば以下に述べるような実験結果が報告されています。 小動物の臨床栄養学4版(第16章)
デンタルおやつの効果
  • 生皮のストリップ毎日生皮を2本与えると、歯垢と歯石の除去に効果がある。ただし酵素コーティングの効果に関しては不明。
  • デンタルボーン米や乳清でできた犬用ガムは咀嚼と唾液分泌を促す効果がある。
  • デンタルビスケット犬用にしても猫用にしても明確な効果が認められない。
 このように、効果が確認できるものや効果があいまいなもの、そして効果がないものまでが混じり合っているようです。デンタルフードの場合と同様、デンタルおやつを選ぶ際に飼い主の側に求められるのは、歯磨き効果の必要条件である「適度な硬さを持っている」(歯が折れるほど硬くない)、「歯との接触が十分」、「咀嚼を促す」という3条件に照らして、個々の商品を冷静に評価することです。

デンタルサプリメント

 抗菌性や抗炎症性を謳った様々なペット用サプリメントが市販されていますが、こうした物質の多くは、犬や猫に用いた場合の効果や長期的に用いた場合の影響について検討されていません。具体的には以下のようなものがあります。
ペット用デンタルサプリメント
  • 抗酸化成分
  • エッセンシャルオイル(チモール・ユージノール・メントール・ユカリプトール)
  • グルコン酸クロルヘキシジン
  • キシリトール
  • 緑茶、マグノロール、ホノキオール、ハーブ
 こうした成分が、いったいどのような証拠を持って「歯の健康を保つ」と言い張っているのかに関しては、じっくり検討する必要があるでしょう。
中には「キシリトール」のように、犬や猫に低血糖発作を引き起こしかねない危険な成分や、「緑茶抽出物(エキス)」のように長期的な摂取で臓器不全を引き起こす成分も含まれていますので、飼い主としては要注意です。
NEXT:日本における表記問題

日本における表記問題

ペットフードは薬ではないが、治療効果を連想させる表現は一定条件の元許容される  ペットフードは原則として、医薬品医療機器等法(旧・薬事法)により「医薬品」や「医薬部外品」との混同を避けるため、病名、症状、ペットの体の構造や機能に影響を及ぼす表記はできないことになっています。しかし「口腔内で消化されやすい」、または「噛むことによる」という表現が明記されている場合に限り、「歯垢」「歯石」「口臭」といった具体的な病名を連想させるような言葉を併記できるとされています。また同時に「軽減する」「抑える」「解消する」といった改善・予防を謳(うた)った表記も使用可能です。ペット用デンタル商品がもつ微妙な立場をまとめると以下のようになります。
デンタル商品のあいまい性
  • ペット用デンタル商品は医薬品や医薬部外品ではない
  • ある一定の文言を添えた場合に限り、治療効果を連想させるような表現を使うことができる
  • だけど薬ではないので、効果に関する実験データを提出する必要はない
 ここで消費者が注意すべきは、「歯垢を軽減する」「口臭を抑える」といった、あたかも薬であるかのような表現がペットフードのパッケージに記載されていたとしても、そのすべてが実験による裏付けを持っているわけではないという点です。ただ単に、商品の売り上げを伸ばすために「歯に良い」的な宣伝文句をパッケージに付けたとしても、よほどの大嘘でない限り、現行法の中では大したおとがめはありません。
 なお、良いものと悪いものが混在しがちなペットフード市場での差別化を図るため、アメリカでは「Veterinary Oral Health Council」(獣医歯科学評議会, VOHC)が、犬や猫の歯垢や歯石の管理に関し、一定の基準を満たした製品の認定を行っています。日本には同様のシステムがないため、VOHCの基準をクリアしたグッズをわざわざ輸入して「米国獣医師認定」として売っているようです(Greenies®など)。
 データによる裏付けがない製品が信用できない場合は、こうしたものをトライしてみるとよいかもしれません。またそのグッズが本当にVOHCの認定を受けているかどうかが不安な場合は、VOHCのホームページから真偽を確認することも可能です。
実証データがないのに「歯磨き効果がある」とラベルに記載しているグッズが結構あります。あまり鵜呑みにしないようにしましょう。
NEXT:デンタルおやつの危険性

デンタルおやつの危険性

 商品にもよりますが、デンタルおやつにはある程度の歯周病予防効果があることが確認されています。
 アメリカ国内に暮らしている1,350頭のペット犬をドライフードだけを食べている犬とドライフード以外だけを食べている犬に分類し、歯石の蓄積、歯肉炎の度合い、歯槽骨の喪失を比較しました出典資料:Harvey, 1996。その結果、両グループの間にほとんど格差は見られなかったといいます。影響を及ぼしていたのは生皮、ビスケット、骨、おもちゃなど、歯磨き効果があるとされる「デンタルおやつ」を日常的に口に入れているかどうかという点でした。この効果は特に、ドライフードを食べている犬おいて顕著だったとも。
 上記したように、デンタルおやつには歯周病に対するある程度の予防効果があります。その一方、以下に示すような様々な危険性も併せ持っていますのでむやみやたらに与えて良いというものではありません。

誤飲事故

 デンタルおやつをガジガジと噛んでいるうちに砕けてしまい、欠片を飲み込んで消化管に引っかかるという事例が多数報告されています。
 2000年から2006年の期間、全米にある19の動物病院における医療記録を後ろ向きに調べ、デンタルおやつを原因とする消化管閉塞症例を集めました出典資料:Leib, 2008
 その結果、31の症例が見つかり、そのうち83.9%に相当する26頭が小型犬で構成されていたと言います。主な症状はえづき、吐き戻し、嘔吐、食欲不振、元気消失で、食道遠位部に引っかかっていたケースが23例(74.2%)と大多数を占めていました。
 中等度~重度の食道病変は26頭(86.7%)で見られ、内視鏡と鉗子による治療は8頭(25.8%)にとどまり、多くは外科手術を必要としました。6頭に関しては開胸手術を必要としたとも。死亡を免れた25頭中6頭(24%)では食道絞扼が見られ、全体の死亡率は25.8%でした。 犬の体内における食道の位置・模式図  体が小さい分、小型犬が欠片を飲み込んでしまうと消化管に引っかかりやすくなります。ガムにしても生皮にしても飼い主が監督している状況下で与える必要があるでしょう。またロープやボールといったデンタルおもちゃを選ぶ際は、ボロボロに壊れないだけの「耐久性」がきわめて重要になります。 犬の食道から異物を除去する際の死亡率を高める要因 犬の食道下部異物に対する胃切開アプローチ法

歯の破折

 2013年に日本国内で行われた統計調査では、デンタルケアを謳った硬いトリーツが、逆に歯の破折事故を引き起こしているという逆説的な事実が明らかになっています。 犬の歯の破折が起こりやすい部位  犬379頭から得られた合計609の破折歯のデータをまとめたところ、破折の原因は9割以上が「硬いものを咬んだこと」によるものだったとのこと。具体的にはひづめ、ガム(デンタルガムを含む)、骨などです。こうなると歯に良いどころか、逆に歯に悪いといっても過言ではありません。
 デンタルおやつを選ぶときはあまりにも硬いものは避けた方が安全でしょう。 デンタルケア商品が歯の破折の原因に

サルモネラ菌汚染

 日本国内で市販されている犬向けのおやつを調べたところ、およそ2%の確率でサルモネラ菌に汚染されていることが判明しました。
 岡山にある倉敷芸術科学大学を中心とした共同チームは2016年4月から12月の期間、岡山県と大阪府内で一般に市販されている犬向けのおやつ303サンプル(そのうち255が国産)を対象とし、サルモネラ菌の汚染率を調べました。その結果、全体の2.3%に相当する7つが陽性だったといいます。中には薬剤抵抗性の系統も含まれており、おやつを触った人間に感染する危険性を否定できないとしています。 犬向けのおやつとしてよく用いられるブタの耳とウシのひづめ  高い確率で汚染されていたのは、ニワトリ、豚の耳、牛など食肉に加工される過程で不要物として処理される部位でした。犬や人間に対するサルモネラ菌の感染を防ぐためには動物由来のおやつは避けた方が安全だと考えられます。 犬向けおやつは2%の確率でサルモネラ菌に汚染されている

デンタル食品の限界

 デンタルフードにしてもデンタルおやつにしても、「歯磨き効果がある」と聞くと、ただそれらを食べていれば歯を磨かなくてもよいかのような錯覚を抱いてしまいます。しかし以下に述べる理由により、デンタル食品はメインのプラークコントロール方法にはなりえません。
デンタルグッズの限界
  • 使用する歯はごく一部犬や猫が硬いものを砕くときに使用するのは、臼歯の一部だけです。犬歯や門歯といった前方にある歯はほとんど使いません。ですから仮にフードに歯磨き効果があったとしてもその効果が発揮されるのは口の奥に付いている臼歯に対してだけです。
  • 歯の根元は使わない犬や猫が硬いものを砕くときに使うのは、主として臼歯の先端部分であり、歯肉に近い根元部分は使われません。ですから仮にフードに歯磨き効果があったとしても、歯肉炎を引き起こしやすい歯の根元付近の歯垢を除去する能力は限られてしまいます。
  • 砕くのはごく一部犬や猫がものを食べる時の基本は丸飲みです。人間の奥歯のようなすりこぎ状の臼歯を持たないため、何かをじっくりと咀嚼するという習慣はありません。ですから仮にフードに歯磨き効果があったとしても、歯によって噛み砕かれるのはそのうちの一部で、残りはすべて丸飲みされてしまいます。
 このように、たとえ食品に歯磨き効果があっても、その効果はかなり限局的なものになってしまいます。歯が悪くてフードを噛めない老犬に至っては、デンタルフードやおやつを与えてもガジガジ噛んでくれないため、そもそも与える意味すらありません。メインのプラークコントロール方法はあくまでも飼い主による歯磨きであり、デンタル食品は単なる補助であるという認識を持つことが重要です。
犬の歯磨きの仕方・完全ガイド」および「猫の歯磨きの仕方・完全ガイド」を見ながら歯磨きを習慣にしましょう。