トップ愛犬家の基本動物愛護法をもっと知ろう動物の適正な取扱い

第3章~動物の適正な取扱い

 第3章の「動物の適正な取扱い」では、主に動物と接する者の行動規範について定められています。動物を用いて商活動を営んでいる人間のみならず、ペットとして飼育している人間も含まれます。正しい動物との接し方・扱い方とはいったいどういうものなのでしょうか?具体事例とともに詳しく見ていきましょう。

第1節

 第3章・第1節の中から、とりわけ重要な部分だけを抜粋しました。動物を所有・飼養している人の責務、販売業に関わっている人の責務、そして地方公共団体の職員が愛護法遵守のために担っている役割について詳しく解説します。

占有者の責務等

 「動物の所有者又は占有者の責務等」は第1節の第7条で定められています。犬や猫をペットとして飼っている一般人もその対象です。

占有者の責務等その1

 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理に関する責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない
 要するに「ペットは我が子のように可愛がりましょう」・「ペットが他人に迷惑をかけないように監督しましょう」ということです。パチンコに行っている間、灼熱の車内にペットを置き去りにしない、犬の皮膚にボッコリと腫瘍ができているのに放置しない、他人の玄関前に糞をしない、土佐犬を放し飼いにしない、など当然のことですね。

占有者の責務等その2

 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染性の疾病(しっぺい)について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うように努めなければならない。
 予防できる病気は確実に予防し、予防できない病気はいち早く発見してあげるということです。知識があれば自分のペットの健康を保全すると同時に、 他のペットへの感染を事前に防げます。 犬の病気

占有者の責務等その3

 動物の所有者、又は占有者は、その所有し又は占有する動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
 犬や猫を迷子にしない、むやみに放し飼いにしないということです。外を自由に歩き回っている犬や猫が車の前に飛び出すと、多くの場合そのまま轢(ひ)かれてしまいます。さらに最悪のケースでは、目の前に飛び出してきた動物をよけようとしてドライバーが運転を誤り、人身事故につながってしまうこともあります。こうした事態を予防するには、犬を散歩するときは必ずリードを付けたり、猫を飼うなら室内飼いにするなど、飼い主の側での管理が重要となります。

占有者の責務等その4

 動物の所有者は、その所有する動物の飼養又は保管の目的等を達する上で支障を及ぼさない範囲で、できる限り、当該動物がその命を終えるまで適切に飼養すること(以下「終生飼養」という)に努めなければならない。
 一度ペットとして迎え入れたら、途中で飼育放棄しないようにしましょうということです。殺処分される犬や猫のうち、飼い主の飼育放棄が原因のものは約25%にも及びます。 犬の殺処分について

占有者の責務等その5

 動物の所有者は、その所有する動物がみだりに繁殖して適性に飼養することが困難とならないよう、繁殖に関する適切な措置を講ずるよう努めなければならない。
 面白半分や暇つぶしで子犬や子猫を産ませたり、「子供の情操教育のため」、「メス犬なら出産と言う一大イベントを経験したいはず」という名目でむやみに繁殖するのはやめましょうという意味です。

占有者の責務等その6

 動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として、環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない。
 畜犬登録をしている人は鑑札(かんさつ=迷子札)を装着すること。またファッション性という観点から鑑札装着に気の進まない人は、マイクロチップなど、ペットが行方不明になったとき所有者をたどれる状態にしておくということです。 迷子犬の探し方

動物販売業者の責務

 「動物販売業者の責務」は第1節の第8条に定められています。犬や猫を用いて何らかの商売を行っている人が対象です。

動物販売業者の責務その1

 動物の販売を業として行う者は、当該販売に係る動物の購入者に対し、当該動物の種類、習性、供用の目的等に応じて、その適正な飼養又は保管の方法について、必要な説明をしなければならない。
 犬や猫の飼育に必要な知識を、なるべく購入時点で教えるということです。「ペットはぬいぐるみではなく、うんちやおしっこをする声を出す動物である」という概念が、なぜか頭の中から欠落している購入希望者もいます。そういったレベルの人に適切な給餌及び給水の方法や不妊又は去勢の措置の方法及びその費用などについて、噛んで含めるように説明するわけです。

動物販売業者の責務その2

 動物の販売を業として行うものは、購入者の購入しようとする動物の飼養及び保管に係る知識及び経験に照らして、当該購入者に理解されるために必要な方法及び程度により、前項の説明を行うよう努めなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分で、販売業者の説明責務について強調しています。

地方公共団体の役割

 「地方公共団体の役割」は第1節の第9条に定められています。
 地方公共団体は、 動物の健康及び安全を保持するとともに、動物が人に迷惑を及ぼすことのないようにするため、条例で定めるところにより、 動物の飼養及び保管について、動物の所有者又は占有者に対する指導をすること、多数の動物の飼養及び保管に係る届出をさせることその他の必要な措置を講ずることができる。
 地方公共団体は状況に応じ、動物愛護に関するオリジナルの条例を制定することができます。たとえば、新潟市は犬や猫を10匹以上飼育する場合、市への届け出を義務付ける「市動物愛護管理条例」を制定しています。これは、飼育環境が不十分であるにもかかわらず、次から次へと動物を迎え入れようとする悪質な飼い主、通称「アニマルホーダー」の増加を防ぐための措置です。

第2節

 第3章・第2節の中から、とりわけ重要な部分だけを抜粋しました。中心テーマは、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示などを生業(なりわい)として営む「第一種動物取扱業」の法的な扱い方です。

第一種動物取扱業の登録義務

 「第一種動物取扱業の登録義務」は第2節の第10条に定められてます。「第一種動物取扱業」とは、2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分で、従来の「動物取扱業」のことを指します。

登録義務その1

 動物の取扱業(販売、保管、貸出し、訓練、展示、その他)を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
 ペットショップ、ペットシッター、ペットホテル、ペットレンタル、ドッグトレーナー、ドッグパークなど、犬を扱って商売をする業務全般に適用されます。ペットのネット通販も含まれます。第一種動物取扱業に関する詳細は、第一種動物取扱業をご参照ください。

登録義務その2

 前項の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に環境省令で定める書類を添えて、これを都道府県知事に提出しなければならない。
  • 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名
  • 事業所の名称及び所在地
  • 事業所ごとに置かれる動物取扱責任者(第二十二条第一項に規定する者をいう。)の氏名
  • その営もうとする第一種動物取扱業の種別(販売、保管、貸出し、訓練、展示又は前項の政令で定める取扱いの別をいう。以下この号において同じ。)並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法
  • 主として取り扱う動物の種類及び数
  • 動物の飼養又は保管のための施設(以下この節において「飼養施設」という。)を設置しているときは、次に掲げる事項
     イ飼養施設の所在地
     ロ飼養施設の構造及び規模
     ハ飼養施設の管理の方法
  • その他環境省令で定める事項

登録義務その3

 第一項の登録の申請をするものは、犬猫等販売業を営もうとする場合には、前項各号に掲げる事項のほか、同項の申請書に次に掲げる事項を併せて記載しなければならない。
  • 販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うかどうかの別
  • 販売の用に供する幼齢の犬猫等の健康及び安全を保持するための体制の整備、販売の用に供することが困難となった犬猫等の取扱その他環境省令で定める事項に関する計画
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。動物の中でも、特に取引量が多い犬や猫を扱うものに関しては、特別な義務が課せられました。詳しくは犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

登録の拒否

 「登録の拒否」は第2節の第12条に定められてます。
 都道府県知事は、登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、登録を拒否しなければならない。
  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
  • 第十九条第一項の規定により登録を取り消され、その処分のあつた日から二年を経過しない者
  • 第一種動物取扱業者で法人であるものが登録を取り消されえた場合において、その処分のあった日前三十日以内にその第一種動物取扱業者の役員であったものでその処分のあった日から二年を経過しないもの
  • この法律の規定、化製場等に関する法律、もしくは狂犬病予防法により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しないもの
  • 動物の販売を行として営もうとする場合にあっては、絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律(・・中略・・)の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しないもの
 要するに、過去において動物愛護法違反の前科があり、未だ2年を経過していない人のことです。例えば、1年前に経営に行き詰り、檻に閉じ込めたまま意図的に犬を餓死させた北海道のブリーダー、などが該当します。

動物取扱業者登録簿の閲覧

 「物取扱業者登録簿の閲覧」は第2節の第15条に定められてます。
 都道府県知事は、第一種動物取扱業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。
 実際に登録されている業者かどうか、確認することができます。保健所などに「動物取扱業者登録簿閲覧申込書」を提出して閲覧したり、地方自治体によっては、運営しているホームページに記載されている事もあります。

標識の掲示

 「標識の掲示」は第2節の第18条に定められてます。
 第一種動物取扱業者は、環境省令で定めるところにより、その事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号、その他の環境省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
 ペットショップや猫カフェなどに入ったら探してみましょう。「動物取扱業者登録簿」で本当に登録されている業者かどうかを確認できます。各都道府県によってフォーマットに違いはありますが、概ね以下のような外観です。
動物取扱業者登録証は、店内のどこかに掲示されているはずです。

登録の取り消し

 「登録の取り消し」は第2節の第19条に定められてます。
 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
  • 不正の手段により第一種動物取扱業者の登録を受けたとき
  • その者が行う業務の内容及び実施の方法が第十二条第一項に規定する動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合しなくなつたとき
  • 飼養施設を設置している場合において、その者の飼養施設の構造、規模及び管理の方法が第十二条第一項に規定する飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準に適合しなくなつたとき
  • 犬猫等販売業を営んでいる場合において、犬猫等健康安全計画が第十二条第一項に規定する幼齢の犬猫等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るため適切なものとして環境省令で定める基準に適合しなくなったとき
  • 第十二条第一項第一号、第三号又は第五号から第七号までのいずれかに該当することとなつたとき
  • この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこの法律に基づく処分に違反したとき
 例えば、悪徳ブリーダーが、数十個のケージを所狭しと積み重ね、劣悪な環境下で犬の繁殖を行っていたとしましょう。一人で行っている場合、ケージ内に監禁されている数十頭の犬に関して、えさ、排泄、散歩などの世話を全てこなせるはずはありません。そういう場合は都道府県知事が「あなた、動物を飼育する能力に欠けていますので、ブリーダーやめてください」と言うことができます。しかし、上記したような劣悪な環境下でブリーディングが行われていることを、調査発見する機関はありません。
 人の口に入る食品を扱う業者に対しては、通称「食品Gメン」と呼ばれる食品衛生監視員が、業者を抜き打ち検査します。しかし、 人の健康や生命に直接かかわりの無いペットに関しては、はっきり言ってそこまで力を入れていません。 抜き打ち検査を行って飼育環境をチェックするという体制は整っていませんし、ましてや、 一軒一軒の業者をチェックするなどということは、ほとんど絵空事(えそらごと)に近い状態です。この現状が、悪徳ペット販売業者が横行する温床になっています。

基本遵守義務

 「基本遵守義務」は第2節の第21条に定められてます。「第一種動物取扱業者」が守るべきルールのことです。

基本遵守義務その1

 第一種動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため、その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準を遵守しなければならない。
 都道府県又は指定都市は(・・中略・・)前項の基準に代えて、第一種動物取扱業者が遵守すべき規準を定めることができる。
 第一種動物取扱業者は、環境省令を遵守すること、及び必要とあらば、都道府県が独自の新ルールを設けてもよいという意味です。

基本遵守義務その2

 第一種動物取扱業者は、その取り扱う動物の健康状態を日常的に確認すること、必要に応じて獣医師による診療を受けさせることその他のその取り扱う動物の感染性の疾病の予防のために必要な措置を適切に実施するよう努めなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 動物を用いて商売を営むものは、動物たちが最低限の健康を確保できるよう配慮することを定めています。こうした当たり前のことがわざわざ法律で条文化された理由は、動物の健康よりも、自分たちの利益を優先するようなあくどい業者が少なからずいるためです。
 詳細は、第一種動物取扱業をご参照ください。

基本遵守義務その3

 第一種動物取扱業者は、第一種動物取扱業を廃止する場合その他の業として動物を取り扱うことが困難になった場合には、当該動物の譲渡しその他の適切な措置を講ずるよう努めなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 動物を用いた商売を廃業するときは、動物たちが行き場を失わないよう、あらかじめ譲渡先を決めておきましょう、ということを意味しています。こうした法律の背景には、廃業に伴って利用価値の無くなった動物を、まるで粗大ゴミを捨てるかのように、保健所や動物愛護センターに丸投げする業者の存在があります。
 詳細は、第一種動物取扱業をご参照ください。

基本遵守義務その4

 第一種動物取扱業者の内、犬猫その他の環境省令で定める動物の販売を業として営むものは、当該動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとするものに対し、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面により書面又は電磁的記録を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物にかかる繁殖を行ったものの氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるものを提供しなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 特に犬や猫を販売するものは、購入者に対して「対面で」、「書面により」説明する義務が課せられました。理由は、相手と直接会わないインターネット売買に伴うトラブルが多発したからです。
 詳細は犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

基本遵守義務その5

 犬猫等販売業者は、その繁殖を行った犬又は猫であって出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡しまたは展示をしてはならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 犬や猫の性格を形成する上で重要な「社会化期」と呼ばれる時期を、適切な環境で過ごさせることを目的としています。社会化期とは、犬では3~12週齢、猫では2~7週齢のことです。
 詳細は犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

基本遵守義務その6

 犬猫等販売業者は、環境省令で定めるところにより、帳簿を備え、その所有する犬猫等の個体ごとに、その所有するに至った日、その販売もしくは引渡しをした日又は死亡した日その他の環境省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 管理している犬や猫を、個体ごとに帳簿記録することが義務付けられました。また同時に、毎年一回都道府県知事に対し、規定の項目を書面にて届け出ることも義務化されています。
 詳細は犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

動物取扱責任者

 「動物取扱責任者」は第2節の第22条で定められています。「第一種動物取扱業者」の中でも特に、犬や猫を用いて商売を行う人を対象としています。

動物取扱責任者その1

 第一種動物取扱業者は、事業所ごとに、環境省令で定めるところにより、当該事業所に係る業務を適正に実施するため、動物取扱責任者を選任しなければならない。
 第一種動物取扱業者は、環境省令で定めるところにより、動物取扱責任者に動物取扱責任者研修を受けさせなければならない。
 2013年9月1日より、従来の「動物取扱業者」が「第一種動物取扱業者」と改められました。

動物取扱責任者その2

 犬猫等販売業者は、犬猫等健康安全計画の定めるところに従い、その業務を行わなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 事前に提出した「犬猫等健康安全計画」を、しっかりと守ることを強調しています。「犬猫等健康安全計画」の詳細については犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

動物取扱責任者その3

 犬猫等販売業者は、その飼養または保管をする犬猫等の健康及び安全を確保するため、獣医師等との適切な連携の確保を図らなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 資格を持たない素人が健康管理するのではなく、国家資格を有した獣医師が責任を持つことを規定しています。犬猫を劣悪な環境で繁殖させるような悪徳ブリーダーへの抑止効果を期待して新設されました。第一種動物取扱業者全般に対して設けられた「基本遵守義務その2」と、内容的には重複しています。

動物取扱責任者その4

 犬猫等販売業者は、やむをえない場合を除き、販売の用に供することが困難となった犬猫等についても、引き続き、当該犬猫等の終生飼養の確保を図らなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 経営が行き詰まっても犬や猫を殺処分に回すのではなく、死ぬまで面倒を見ましょうということです。第一種動物取扱業者全般に対して設けられた「基本遵守義務その3」と、内容的には重複していますが、「終生飼養」という言葉を用いることで、安易な飼育放棄に対する抑止効果を狙っています。

動物取扱責任者その5

 犬猫等販売業者は、その繁殖を行った犬または猫であって出生後五十六日を経過しないものについて、販売のためまたは販売の用に供するために引渡しまたは展示をしてはならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 犬や猫の性格を形成する上で重要な「社会化期」と呼ばれる時期を、適切な環境で過ごさせることを目的としています。社会化期とは、犬では3~12週齢、猫では2~7週齢のことです。第一種動物取扱業者全般に対して設けられた「基本遵守義務その5」と、内容的には重複しています。

動物取扱責任者その6

 犬猫等販売業者は、環境省令で定めるところにより、帳簿を備え、その所有する犬猫等の個体ごとに、その所有するに至った日、その販売もしくは引渡しをした日又は死亡した日その他の環境省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 第一種動物取扱業者全般に対して設けられた「基本遵守義務その6」と、内容的には重複しています。帳簿への具体的な記載内容や報告義務の詳細については犬猫等販売業者の限定義務をご参照ください。

報告及び検査

 「報告及び検査」は第2節の第24条で定められています。
 都道府県知事は、第十条から第十九条まで及び第二十一条から前条までの規定の施行に必要な限度において、第一種動物取扱業者に対し、飼養施設の状況、その取り扱う動物の管理の方法その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、当該動物取扱業者の事業所その他関係のある場所に立ち入り、飼養施設その他の物件を検査させることができる。
 怪しい業者は知事の権限で検査できます。しかし「食品Gメン」のような抜き打ち検査員がいる訳ではありませんので、内部告発などを待つしかないのが現状です。

第3節

 「第二種動物取扱業者」は第3節、第24条の2で定められています。
 飼養施設を設置して動物の取扱業を行おうとするものは、第三十五条の規定に基づき同条第一項に規定する都道府県等が犬または猫の取扱を行う場合その他環境省令で定める場合を除き、飼養施設を設置する場所ごとに、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める書類を添えて、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
  • 氏名または名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名
  • 飼養施設の所在地
  • その行おうとする大に主動物取扱業の種別並びにその種別に応じた事業の内容及び実施の方法
  • 主として取り扱う動物の種類及び数
  • 飼養施設の構造及び規模
  • 飼養施設の管理の方法
  • その他環境省令で定める事項
 2013年9月1日に施行された「改正動物愛護管理法」により新設された部分です。
 営利目的ではなくとも、譲渡、貸し出し、保管、訓練、展示など、いわゆる「動物取扱」と称される業に携わるものは、「第二種動物取扱業者」として都道府県に届け出ることが義務化されました。詳細は第二種動物取扱業者をご参照ください。

第6節

 「動物愛護担当職員」は第6節の第34条で定められています。動物愛護法の普及と遵守のために任命される地方公共団体の職員のことです。

動物愛護担当職員その1

 地方公共団体は、 条例で定めるところにより、第二十四条第一項又は前条第一項の規定による立入検査その他の動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護管理員等の職名を有する職員(次項において「動物愛護担当職員」という。)を置くことができる。

動物愛護担当職員その2

 動物愛護担当職員は、 当該地方公共団体の職員であつて獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関し専門的な知識を有するものをもつて充てる。
 動物愛護法に違反している飼育者や動物取り扱い業者を見つけた場合は、この担当職員に報告するという方法があります。