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アフガンハウンド

 アフガンハウンドの体の特徴(体高・体重・分類)、誕生した場所や来歴、一般的な性格やお手入れする際の注意点などを写真や動画とともに詳しく解説します。

アフガンハウンドの基本情報

アフガンハウンド
  • 体高
    オス⇒ 68~73cm
    メス⇒ 63~68cm
  • 体重
    オス⇒ 25~27kg
    メス⇒ 20~23kg
  • 分類
    ハウンドグループ
犬の購入や繁殖の前に  現在犬の購入や繁殖をお考えの方は、日本におけるペットの現状を読んでおくことをお勧めします。保健所や動物愛護センターには、飼い主を待っている犬がいるかもしれません。お近くの里親募集機関もぜひご参照ください。また犬を迎えるときの基本情報に関しては以下のページでも詳しく解説してあります。 犬の購入・入手方法 犬を選ぶときの注意 ペットショップで犬を買う前に

アフガンハウンドの歴史・ルーツ

アフガニスタンの位置  アフガンハウンドの起源は極めて古く、古代エジプトのパピルス(紙の一種)では、この犬種に近いと思われる犬の記述が数箇所に見られ、またアフガニスタン北部にある4,000年前の洞穴にも、この犬種と思われる犬の姿が刻まれています。
 現在のアフガンハウンドの基礎となった系統には2種類あります。第一の系統は、1920年代にスコットランドに持ち込まれた「Bell-Murray」(ベルマレイ)と呼ばれる草原タイプの系統で、薄めの被毛を特徴としています。第二の系統は、1925年にイギリスに持ち込まれた「Ghazni」(ガーズニ)と呼ばれる山岳タイプの系統で、厚めの被毛を特徴としています。現在よく見かけるアフガンハウンドの容姿は、後者の「Ghazni」系統に近いものです。
 イギリスに持ち込まれたアフガンハウンドは、ペルシャ・ハウンド、バルグジー・ハウンド(バルキーとも言う=この犬種を独占していたバルクジーと言う貴族の名に由来)などと呼ばれるようになり、人気を博します。当時のアフガンハウンドの猟性能は極めて高く、2頭で1組となり、起伏の多い原野でも鹿や肉食獣を追いつめるスピードを持っていたと言われます。

アフガンハウンドの性格・特徴

 アフガンハウンドの性格は独立心が旺盛です。この性格は人為的に作られた可能性が高いとされています。足の早いアフガンハウンドの場合、主人の乗った馬を追い抜いて獲物を追いつめるという状況がしばしば起こりました。そのような状況下では、主人の命令を待つのではなく、自分自身の判断で行動しなければなりません。猟師たちは、独立心の強い犬を意図的に繁殖プログラムに取り入れ、状況を自分で判断し、行動できるような犬を作る必要に迫られました。こうした経緯で「アフガンハウンド=独立心旺盛」という個性が定着したものと思われます。しかしこの個性は逆に、「服従訓練に通常以上の時間と労力が必要である」ことを意味しています。
アフガンハウンドの横顔  アフガンハウンドの身体はしなやかな体躯と広い指趾が特徴です。これは獲物が急に方向を変えた時でも、反射的に方向転換できるための構造だと考えられます。また典型的な視覚ハウンドであるアフガン・ハウンドは、頭骸の幅が広く、目が顔の側面に位置するため、視野は270度にも及びます。距離感も的確で、1km先で動くものさえ見えるそうです。垂れ耳なのは、視覚や嗅覚に神経を集中させるための犬種改良の結果だと考えられます。また体全体を覆う長い絹糸状の被毛は、山岳地帯の寒冷から身を守るものでした。

アフガンハウンドのお手入れ・注意点

 アフガンハウンドは元々猟犬のため、長時間の散歩や運動が必要です。特に短距離を思い切り走らせるなど、猟犬としての本能や能力を発揮させるような運動が重要となります。
 長く厚い被毛を持っているため暑さに弱く、適切な運動量を確保できるようであれば室内犬として飼育する方がよいでしょう。被毛が長く揃うまでは頻繁にブラッシングしてあげましょう。毛が生え揃った後は、2~3日に1回程度のブラッシングで結構です

アフガンハウンドの動画

 以下でご紹介するのはアフガンハウンドの動画です。
 アフガニスタンの北部洞窟には、アフガンハウンドの原型と思われる犬の絵画があるそうです。優れた嗅覚で獲物を発見し、類まれな持久力で獲物を追いかける一般的な犬とは違い、アフガンハウンドは優れた視力と類まれなスピードで獲物を追い詰めるという狩猟スタイルを持っています。その視野は270度にまで及び、時に「サイトハウンド」(サイトとは視野のこと)と呼ばれるゆえんはここにあります。
 全力で走ったときは競走馬に匹敵するスピードを出すことができます。その優雅な姿は犬界のスーパーモデルとも呼ばれ、パブロ・ピカソもアフガンハウンドにインスパイアされた彫刻作品を残しているくらいです。
 くるっとカールしたしっぽは大きな特徴の一つですが、怪我をしやすいので注意が必要とのこと。また散歩するときはちょこまかと動くものを衝動的に追いかけてしまうため、飼い主が常にモニターしておく必要があります。
元動画は→こちら
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