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犬のバベシア症

 犬のバベシア症について病態、症状、原因、治療法別にまとめました。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。なお当サイト内の医療情報は各種の医学書を元にしています。出典一覧はこちら

犬のバベシア症の病態と症状

犬の赤血球内におけるバベシアカニス(Babesia canis)  バベシア症は、バベシア属(Babesia)の原虫が感染することで発症する寄生虫症です。原虫(げんちゅう)とは、他の動物に寄生する性質を持ち、さらに病原性を有している単細胞生物のことを指します。バベシア属には数多くの亜種がおり、世界的な分布図を見ると「Babesia canis vogeli→アメリカ・アフリカ・アジア・オーストラリアなど世界全域」、「Babesia canis rossi→アフリカ」、「Babesia canis canis→ヨーロッパ」といった感じです。また日本においては、「Babesia canis」による「犬バベシア症」の症例が沖縄で、そして「Babesia gibsoni」による「ギブソン犬バベシア症」の症例が西日本で散見されています。しかしマダニの生息域拡大に伴い、こうした地域特有性は徐々に薄らぎつつあるのが現状です。
 バベシアは、マダニが動物の体に噛み付いて血を吸う際、唾液と共に侵入します。潜伏期間は約2~4週間で、赤血球で分裂・増殖し、溶血を引き起こします。その他の主な症状は以下です。
バベシア症の症状
  • 貧血
  • 毛づやの悪化
  • 黄疸
  • 倦怠
  • 食欲不振
  • 腹部の膨満
  • 尿色が濃くなる
  • 発熱
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犬のバベシア症の原因

 犬のバベシア症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。沖縄や西日本など感染例が報告されている地域において危険性が高まります。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
バベシア症の原因
  • 刺咬症 マダニが動物の体にかみついて血を吸う際、唾液と共に侵入します。
  • 経胎盤感染 母犬の体内において、胎盤を経由して子犬に感染することがあります。
  • 咬傷 噛み傷から体内に侵入することで感染します。
  • 輸血 原虫に汚染された血液を誤って輸血してしまうことで感染します。
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犬のバベシア症の治療

 犬のバベシア症の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
バベシア症の治療と予防
  • 投薬治療 ジミナゼン、クリンダマイシン、プリマキン、アトバコンなどが用いられます。しかし日本においてよく見られる「Babesia gibsoni」(アジア型)は、治療後においても感染源となりえますので要注意です。
  • 輸血 貧血症状がひどく、生命に危険が及んでいるような状況においては輸血が行われることがあります。
  • ダニの管理 ダニとの接触を最小限にとどめることが最も効果的な予防法です。症例が散見される地域においては、ダニ駆除薬を定期的に投与したり、犬の歩く場所をダニの生息していない場所に制限するなどの配慮が必要となります。
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