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犬のしつけには罰が必要?

 犬の都市伝説の一つである「犬のしつけには罰が必要」について真偽を解説します。果たして本当なのでしょうか?それとも嘘なのでしょうか?

伝説の出どころ

 「犬のしつけには罰が必要」という都市伝説の出どころは、1800年代から1900年代にかけて横行していた、軍隊式の訓練法だと思われます。以下では、犬に対する懲罰的なしつけの歴史をざっと振り返ってみたいと思います。

1800年代

 1800年代の欧米においては、犬に体罰を与えて訓練することが普通だったようです。例えば1894年に出版されたT.S.ハモンド氏の著書「犬の実践的訓練法」の中では、当時の犬の訓練士たちの平均的な姿が以下のように述べられています。
 犬の問題について書いている作家のほぼ全員が(中略)ムチと綱とトゲつきの首輪、そしてときには銃を発砲し、革靴で激しくたっぷり蹴りを入れることが、犬の完全な教育には絶対不可欠だと考えている。
 当時は、街中をうろついている犬たちの頭数を管理するため、檻の中にたくさんの犬を詰め込み、川に沈めて溺死させていた時代です。犬に暴力を振るうといった事は、おそらく日常茶飯事だったのでしょう。

1980年代

 それから約100年後の1980年代、犬に対する扱いはいくらか改善されました。例えば、80年代の著名なドッグトレーナー、バーバラ・ウッドハウス女史は、その著書「ダメな犬などいない」(No Bad Dogs)の中で「犬の問題行動の多くは、飼い主に原因がある」と主張し、効果的なしつけ方法を広めることに尽力しました。しかし彼女の方法というのは、犬の首を絞めて苦痛を与える「チョークチェーン」を用い、「ジャーク」と呼ばれる少々荒々しい手法で犬の動きをコントロールするというものでした。 バーバラ・ウッドハウスのしつけ方は、チョークチェーンを用いた荒々しいものだった

1990~2000年頃

 ウッドハウス女史の影響を受けたのかどうかは定かではありませんが、1990年代~2000年代初頭の日本でも、犬に対して体罰を用いる事はケースバイケースで許容されていたようです。例えば以下はその年代に出版された犬のしつけに関する教本です。現代的な感覚からすると「えっ?!」と目を疑うような記述も見受けられます。
日本のしつけ教本(2000年前後)
  • ナツメ社, 1991年 地面に落ちている食べ物を食べようとするときはムチで打ちます。また飼い主に反抗的になりうなったり噛んだりしてくる犬がいますが、こんな犬には武力的にも主人にはかなわないことを教えなければなりません。犬が「もう許してください」と悲鳴を上げるまで打つことです。反抗的な犬は徹底した教え方をしないと後悔することになります(よくわかる愛犬のしつけと訓練法)。
  • 永岡書店, 1991年 犬が粗相をしたときは、その瞬間をとらえて犬の鼻づらをその汚した場所に擦り付けて「いけない」と強く叱り、尻を平手で叩くなどの罰を与えます(犬の上手な飼い方)。
  • 成美堂出版, 1999年 硬派な犬の場合は、体罰を使うことも必要です。それには、平手で鼻先をパチンと叩くことが一番効果的です。体罰はあなたの印象を悪くすると言われることもありますが、叱った後にまでその態度を残さなければ、気にすることはありません。叩くのは神経が集中している敏感な部分で、叩かれることに最も不快感を感じやすい頭部が効果的です(プロが教えるやさしい名犬育成講座30ステップ)。
  • 新星出版社, 2002年 犬の耳や鼻づらに噛み付く、鼻づらを平手で叩く、犬を仰向けにして自分の体の下で動けないようにする、犬の首をつかんで「フセ」の姿勢にするといった罰は、狼や犬の行動に見られるので、彼らの理解が得られやすい(必ず治せる愛犬のトラブル)。
  • 永岡書店, 2002年 強情な犬に棒などの硬いもので強い体罰を加える場合は、叩く部分に十分な注意が必要です。図に示すように、頭部、胸腹部、尾、四肢の下の部分、背骨部分は危険ですからできるだけ避けましょう。平手打ち程度なら、顔の部分が効果的です(犬のしつけと訓練)。犬の体の内、体罰を加えても良い部分と悪い部分

2000年~2010年頃

 2000年代に入ってからは「応用行動分析学」に関する研究も進み、体罰を含めた罰全般が、必ずしも動物のパフォーマンス向上につながらないということが徐々に明らかになってきました。そうした知識の蓄積に呼応するかのように、犬に対する接し方もようやく柔和化の兆しを見せ始めます。
 この時代の代表的なドッグトレーナーを一人挙げるとすると、シーザーミランということになるでしょう。彼は2002年から2012年まで、アメリカのナショナルジオグラフィックチャンネルで放映された「ザ・カリスマドッグトレーナー~犬の気持ちわかります」でホストを務め、数々の問題犬を矯正して見せました。基本的な理念は、犬に十分な運動をする機会を与えてエネルギーを発散させ、飼い主が首尾一貫したルールを持って毅然と接するという、至極まっとうなものです。しかし時として、番組上の見せ場を作るために「氾濫法」(強烈な嫌悪刺激の中に投げ込む)や「ドミナンスダウン」(力づくで犬を制圧する)、「タッチ」(首元を指先で突く)といった高圧的な手法も用いられました。その結果として、犬に噛まれるといった放送事故も実際に起こっています。 食事中の犬に不用意に近づき、手を噛まれるシーザーミラン

2010年以降

 犬に対する懲罰的なしつけ方の歴史を、ざっくりと振り返ってきましたが、幸い近年は、犬のしつけ本の中で体罰を容認する論調は見かけなくなり、犬にも罰は必要だと大声で主張する人はあまり見かけなくなりました。多数派を占めるようになったのは「犬に罰は必要ない」という真逆のセオリーを信奉する人たちで、多くのドッグトレーナーやドッグスクールもこうした考え方を支持しています。では2000年以降、犬のしつけ業界において急速に両勢力の逆転が起こった背景には、一体何があるのでしょうか?
 次のセクションでは、犬のしつけに関する最新の知見を紹介すると同時に、なぜ「犬のしつけには罰が必要」という従来のセオリーが急速に下火になったのかについて解説します。

伝説の検証

 2000年代の中ごろから、日本のしつけ業界においては「犬に罰は必要だ」という人と「犬に罰は必要ない」という人の間で逆転が起こり、現在では後者が主流になりました。この逆転現象の背景にあるのは、犬の行動に関して過去に行われた様々な学術調査です。
 以下では、2000年代中ごろから現代に至るまでに発表された代表的な調査報告をご紹介します。長大なリストを読むのが面倒な方のために、全てに共通している論旨を一文でまとめると犬に不適切な罰を与えると、行動が逆に悪化してしまう危険性があるとなります。
犬のしつけ最新情報・目次

Rooneyらの調査(2004年)

 364人の犬の飼い主に対しアンケートを行い、採用しているしつけ方法と、犬の福祉との関連性を調査しました(→出典)。しつけ方法に関する内訳は以下です(複数回答あり)。
しつけ方法の内訳
  • 声による懲罰=66%
  • ほめてあげる=60%
  • ご褒美を与える=51%
  • 身体的な懲罰=12%
  • 遊んであげる=11%
 調査の結果、ご褒美を用いてトレーニングした動作の数と、8つの基本動作に対する犬の従順性には関連性が見出されたといいます。一方、犬が不快と感じる嫌悪刺激と従順性の間に関連性は見出されなかったとも。また嫌悪刺激を用いてしつけを行ったケースが多ければ多いほど、16個のよくある犬の問題行動の報告数も増えたそうです。それに対し、犬が心地よいと感じる強化刺激を用いたしつけと問題行動との間に関連性は見出されなかったとのこと。
 こうした結果から研究チームは、嫌悪刺激を用いたしつけ方法は犬の福祉を損なう危険性があるため、ご褒美を用いた方法の方が推奨されるとの結論に至りました。

Blackwellらの調査(2008年)

 犬の飼い主に対して、しつけにどのような手法を用いているかに関するアンケート調査を行ったところ、88%の犬が何らかのしつけを受けており、その内訳は以下のようになったと言います (→出典)。なお全体の72%で使用されている「正の弱化」とは、犬に嫌悪刺激を与えて行動頻度を減らす手法のことで、「鼻づらを叩いて拾い食いをやめさせる」などが含まれます。
犬に対するしつけの手法
  • 正の強化のみ=16%
  • 正の強化と負の強化=12%
  • 正の強化と正の弱化=32%
  • すべての方法=40%
 問題行動は1頭につき11.3個報告され、自宅で我流のしつけを受けただけの犬では高い攻撃性が確認されたといいます。しかし仮にトレーナーによる正規のしつけを受けたとしても、犬の問題行動の増減にはそれほど影響を及ぼさなかったとのこと。また子犬の社会化を促すパピークラスに参加した犬では、問題行動を示す傾向が少なかったそうです。
 研究チームは最終的に、しつけの手法は人の注目を求めたり何かを怖がる傾向、および攻撃性スコアに影響を及ぼすとの結論に至りました。

Tamiらの調査(2008年)

 合計181頭の犬を飼う94人の飼い主を対象とし、犬の従順性、攻撃性、恐怖心や犬の飼育環境に関する35項目からなるアンケート調査を行いました (→出典)。その結果、屋外の犬小屋で飼育されている犬では、家の中で飼われている犬よりも攻撃性が高かったと言います。ここでいう攻撃性には、自分の餌を頑なに守ろうとする「フードガーディング」のほか、飼い主に対する攻撃性、見知らぬ者に対する攻撃性、同性の犬に対する攻撃性などが含まれます。一方、家の中で飼われている犬では破壊行動が多く見られたものの、従順性や他の人間・犬に対する友好性が高かったとのこと。
 その他、犬の行動傾向と何らかの関係があると思われる因子は以下です。
生活環境と犬の行動傾向
  • 身体的な懲罰 フードガーディングと飼い主に対する攻撃性を高めた
  • ドッグショーへの参加 リードを引っ張る行為や環境刺激に対する恐怖心とは反比例の関係にあった
  • 犬と頻繁に遊んであげる 驚愕刺激に対する恐怖心と反比例の関係にあり、従順性や見知らぬ人に対する友好性とは比例関係にあった
  • 散歩する機会が少ない 環境刺激に対する恐怖心、破壊衝動、低い集中力、しつけに対する反応の悪さと関連していた
  • 服従トレーニング 従順性と関連していたものの、人に対するマウンティング、ハンドリングに対する攻撃性、餌の独り占めなどとも関連していた
 こうした結果から研究チームは、「上記結果は必ずしも因果関係を示すものではないが、飼育環境や飼い主によるしつけの方法が犬の行動様式に変化を及ぼすという関連性は強く示している」と結論付けています。

Herronらの調査(2009年)

 1年間、犬の行動矯正相談所に問い合わせてきた犬の飼い主140人に対し、30項目に及ぶアンケート調査を行ったところ、しつけ方法の情報源としては、自分自身およびドッグトレーナーを頼りにする人が多く、敵対的な方法でしつける傾向が強かったといいます。しつけ方の内訳は以下です(→出典)。
犬のしつけ方の内訳
  • 望ましくない行動をとったとき叩いたり蹴ったりする=43%
  • 犬に対して唸って脅す=41%
  • 犬がくわえているものを無理やり取り上げる=39%
  • 力づくで犬の体を制圧する=31%
  • 犬を睨み付ける=30%
  • 犬を無理やり横に寝かす=29%
  • 犬の頬を持って揺さぶる=26%
 上記したような敵対的なしつけ方は、少なくとも4分の1の犬において攻撃的な反応を引き起こしたとのこと。また、見知った人に対する攻撃性がそもそもの問題だった犬では、力づくで犬の体を制圧する「アルファロール」や大きな声でノーと叫ぶ方法に対して、より攻撃的な反応を見せたといいます。
 こうした結果から研究チームは、犬に対して敵対的な態度で接する手法は危険性が高いため、獣医師が患者に対して望ましいしつけ方に関する情報提供をすることは、今後重要な仕事の一部になっていくだろうとしています。

Arhantらの調査(2010年)

 都市部と田舎に暮らす犬の飼い主1,276人に対して、犬と接する時間やしつけの方法などに関するアンケート調査を行いました(→出典)。得られた情報を基に、「20kg未満の小型犬」と「20kg以上の中大型犬」とに分け、飼い主の用いるしつけ方法やライフスタイルと、犬の行動特性の関連性を精査したところ、以下のような結果になったといいます。なお「嫌悪刺激」とは、犬が嫌がって避けるような刺激のことです。
小型犬
  • 従順性が低い/攻撃性と興奮性が高い/不安や恐怖心が強い
  • 嫌悪刺激を用いれば用いるほど不安と恐怖心が大きくなった
  • 嫌悪刺激を用いるようなしつけ方は攻撃性と興奮性を高める傾向があった
  • 飼い主の態度に一貫性があり、しつけや遊びに費やす時間が多いほど従順性は高まった
大型犬
  • 嫌悪刺激を用いたしつけにより興奮性と攻撃性は高まる
  • 嫌悪刺激を用いたしつけにより不安や恐怖心はそれほど変わらなかった
 小型犬の飼い主は、中大型犬の飼い主に比べてしつけに嫌悪刺激を用いる割合が少なかったものの、犬との交流に一貫性がなく、しつけや遊びに費やす時間が少なかったといいます。こうした結果から研究チームは、小型犬の従順性を高めるためには、飼い主が行動に一貫性を持ち、しつけや遊びに費やす時間を増やすこと、そして問題行動を減らしたいなら、嫌悪刺激を用いたしつけの代わりにご褒美を用いたしつけ行うことを推奨しています。

Hsuらの調査(2010年)

 犬の性格を推し量る時の指標「C-BARQ」を用いて調査したところ、「攻撃性」(飼い主・見知らぬ人・犬)に関してゴールデンレトリバーが最少値を記録した一方、身体的な懲罰を受けている犬では、全般的に高くなるという傾向が見られたと言います(→出典)。

Rooneyらの調査(2011年)

 53人の飼い主を対象とし、標準化された状況の中で7つの基本動作を犬にしつけてもらい、どのようなトレーニングメソッドを用いるかが観察されました(→出典)。その結果、犬が不快と感じる嫌悪刺激を用いてしつけられた犬では、見知らぬ人と交流する傾向が弱かったと言います。また身体的懲罰でしつけられた犬では、遊びに興じることが少なかったとも。一方、犬が心地よいと感じる強化刺激を用いてしつけられた犬では、新しい仕事に関する覚えが良く、同様の傾向は、犬と一緒によく遊び、辛抱強くしつけのできる飼い主の犬でも見られたとのこと。
 こうした結果から研究チームは、飼い主のしつけ方や犬との交流の仕方は、犬の行動に大きな影響を及ぼすとの結論に至りました。つまり懲罰を用いたしつけ方は、犬の行動を悪化させるのみならず、新しい物事を覚える能力をも低下させてしまうということです。

Caseyらの調査(2013年)

 イギリス国内の飼い主を対象に、犬の攻撃行動(吠える・つっかかる・唸る・噛み付く)に関するアンケート調査を行ったところ、見知らぬ犬に対しては22%、同居している犬に対しては8%という割合で見られたといいます(→出典)。また同居犬に対する攻撃性は、犬の年齢、正の弱化、負の強化、ショードッグ向けのクラスへの参加歴と関連していたとも。さらに散歩中の見知らぬ犬に対する攻撃性には、地域差、飼い主の年齢、犬の年齢、犬の出自、犬種、正の弱化、負の強化、 4週間以上服従クラスに参加したかどうかという要素が影響を及ぼしたそうです。なお上記「正の弱化」とは、不快な刺激を与えて行動の頻度を低下させることで、「負の強化」とは与えていた不快な刺激を取り除くことで行動の頻度を高めることを意味しています。

伝説の結論

 ここ10年の間に蓄積された犬のしつけに関する調査報告により、犬に対する罰は時としてパフォーマンスの低下を招くという事実が明らかになりました。中でも「鼻づらを叩いて拾い食いをやめさせる」(正の弱化)や「口から物を放した瞬間、引っ張っていた耳を解放する」(負の強化)など、飼い主が犬の体に直接的に体罰を加える手法は、人間の手に対する咬傷事故の可能性を高めてしまう極めて危険なものです。ですから「犬のしつけには罰が必要」という都市伝説は嘘ということになります。2016年に行われた犬の訓練法に関する総合レビューでも、17の文献を精査した結果「犬の訓練(しつけ)に際して苦痛を与える嫌悪刺激を用いてはいけない」という結論に至っています(→詳細)。 犬にムチを打ったり、耳を引っ張るといった行為には、もはやしつけの意味はなく、単なる動物虐待とみなされる  動物の行動矯正を専門とするアメリカの「動物臨床行動家協会」(AABP)は、罰がもたらす様々な副作用を予防する目的で、犬に対して最もストレスの少ない「LIEBIモデル」というしつけ方を考案しました(→出典)。この中では犬への接し方が6つの段階に分類されており、犬に対して積極的に罰を加える段階を、最も侵襲性の高い「レッドゾーン」と位置付け、可能な限り避けるよう推奨しています。一昔前のような「犬をムチで打つ」とか「蹴飛ばす」といったタイプのしつけ方は、もはや影も形も見られません。
 もし今だに体罰を含めた罰の必要性を主張する人がいたとするならば、その人は恐らく以下のパターンのどれかに当てはまるものと推測されます。
現代における罰の信奉者
  • 我流型 「自分自身が親から罰を受けて育った」といった単純な理由により、犬にも同じ教育法を取ろうとする人。あるいは何の知識もなく、単なるフィーリングで犬のしつけをしている人。
  • 勉強不足型 2000年前後までは比較的一般的だった「犬に対する体罰」をいまだに引っ張っており、知識のアップデートを行っていない人。一部のドッグトレーナーも含む。
  • 情報弱者型 ネット上の質問コーナーに寄せられる「粗相した場所に鼻づらをこすりつけよ!」といった極めていい加減な回答を真に受けてしまう人。その後、複数の情報源を比較しようとしない。
  • 模倣犯型 しつけ番組の中で強烈な印象を与える「ドミナンスダウン」といった場面だけが記憶に残り、「犬には高圧的に接しなければいけない」という短絡的な思い込みを抱く人。とりあえず有名人や権威者の真似をする。
  • サディスト型 犬に対して罰を加えることが単純に楽しいと感じる人。自分の行為を正当化するため「しつけの一環だ」を口癖のように用いる。
  • 特殊型 極めて厄介な行動的問題を抱えた犬の矯正を担当しているドッグトレーナー。
 近年はインターネットの発達により、いつでもどこでも欲しい情報が手に入る世の中になってきました。最新の理論に基づいたご褒美ベースのしつけ方法を1人でも多くの人が採用し、一昔前に流行(はや)った犬に体罰を加えるような敵対的なしつけ方を放棄することが望まれます。また医者に当たりハズレがあるのと同じように、ドッグトレーナーやドッグスクールにもハズレがあります。罰を主体としたしつけ方を採用しているところに犬を預けると、「特定の人を避ける」、「罰を恐れて落ち着きがなくなる」、「ストレスから自傷行為に走る」といった副作用を引き起こす危険性がありますので、可能な限り避けることをお勧めします。以下のリンクでは、最新情報に基づいたしつけの基本理論をまとめてありますのでご参照ください。 犬のしつけの基本理論