トップ犬の食事ドッグフード成分・大辞典着色料黄色4号

黄色4号~意味や目的から安全性まで

 ドッグフードのラベルに記された「黄色4号」。この成分の意味・目的から安全性までを詳しく解説します。何のために含まれ、犬の健康にどのような作用があるのでしょうか?
成分含有製品 ドッグフードにどのような成分が含まれているかを具体的に知りたい場合は「ドッグフード製品・大辞典」をご覧ください。原材料と添加物を一覧リスト化してまとめてあります。

黄色4号とは何か?

 黄色4号とは食品を黄色く染めるときに用いられる着色料です。タートラジン(tartrazine)とも呼ばれます。
 日本国内では2016年(平成28年)、20歳以上の成人における黄色4号の摂取量が推計されました出典資料:厚生労働省。その結果、一日摂取量が1人当たり0.129mgで、ADI(一日摂取許容量=586mg/人/日)のうちに占める割合がわずか0.02%に過ぎず、ほぼ無視できる程度ということが判明しました。ただしこれはあくまでも人間における摂取量データであって犬におけるデータではありません。黄色4号(タートラジン)を多く含む飲料「インカコーラ」 成分の分類上は「着色料」に属し、フードの色合いを調整して犬の食いつきを良くする作用を持っています。人間の口に入るものとしては黄色いコーラである「インカコーラ」(ゴールデンコーラ)が有名です。
黄色4号の安全性情報・概要
  • 厚生労働省=指定添加物
  • IARC=発がん性なし
  • EFSA=使用基準7.5mg/体重1kg/日
  • JECFA=使用基準10mg/体重1kg/日
  • ドッグフード1kg中520mgまで

日本での安全性情報

 日本において黄色4号は厚生労働省によって指定添加物として認可されており、カステラ、しょう油、食肉、鮮魚介類、茶、豆類、みそなどを除外した食品全般への使用が認可されています。使用基準は特に設定されていません。含んでいる食品は多く、一例としてはアイスクリーム、スイーツ、キャンディ、ガム、グミ、プリン、ビスケット、クッキー、ソフトドリンク、エナジードリンク、スナック菓子、ジャム、ゼリーなどが挙げられます。

海外での安全性情報

 黄色4号はIARC(国際がん研究機関)によって発がん性は確認されていません。
 アメリカの食品医薬品局(FDA)では、黄色4号によって発赤が引き起こされる「タートラジン不耐性」の人の割合が、0.01%程度ではないかと推計しています。
 人間における研究では2007年、英国食品基準庁(FSA)が黄色4号を含む6つの着色料に関する調査を行い、10歳未満の子供における多動性障害(ADHD)との関係性が疑われるとの結論に至りました。しかし結論は確固たるものではなく、EFSA(欧州食品安全機関)は今の所、7.5mg/kgを超えるような大量摂取をしない限り黄色4号が人体へ悪影響を及ぼすことはないとの立場をとっています。なおJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)における一日摂取許容量(ADI)は体重1kg当たり10mgです。

ドッグフードに入れると危険?

 黄色4号のEFSA(欧州食品安全機関)における基準ではドッグフード1kg中520mgまで許容されています。
しかし黄色4号の含有量まで記載してあるペットフードラベルはほぼ皆無ですので、安全性の検証ができないというのが現状です。