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セラピーロボットよりも生身の犬の方が癒し効果が高い

 本物の犬、交流型ロボット、ぬいぐるみの猫が、施設に入居した年配者に対してどのような影響を及ぼすかが検証されました(2016.5.24/デンマーク)。

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 調査を行ったのは、デンマーク・オーフス大学の動物科学チーム。「本物の犬」(ラブラドール系)、「交流型のアザラシロボット」(パロ)、「ぬいぐるみの猫」(ビリー)のいずれかを引き連れた実験者が、デンマーク国内にある4つの施設に入居した老人合計100人を週2回のペースで訪問し、1人につき合計12回の交流セッションを設けました。 癒やし効果を持っているとされるアザラシ型ロボット「パロ」と猫のぬいぐるみ「ビリー」  調査期間の前後において、認知力テスト(MMSE)、うつ傾向(GDS)、認知症レベル(GBS)などを行い、老人たちが見せる交流の仕方を詳細に観察したところ、以下のような傾向が浮かび上がってきたと言います。
老人の交流刺激因子
  • 直接的な反応や交流は、同伴したパートナーの種類によって変化する
  • 犬とパロは身体的な接触、アイコンタクト、言語によるコミュニケーションを促す
  • パロよりも犬の方が長期にわたって関心を引きつける
  • 認知力が衰えている人ほど動物との交流が多く、人間への働きかけが少ない
 こうしたデータから研究チームは、犬や交流型のロボットには認知力やうつ傾向を改善すると言った劇的な効果は無いものの、介護施設に入居した老人の交流機会を増やしたり、入居者同士の会話を増やすきっかけにはなってくれるだろうとしています。また、長期的な効果を狙う際は、老人たちの興味が薄れにくい「本物の犬」の方が有効であるとも。なお交流型ロボットが比較的早く飽きられてしまった理由としては、犬が見せるような自発的な動きができないからではないかと推測しています。 犬のアニマルセラピー Behavioral Responses of Nursing Home Residents to Visits From a Person with a Dog,a Robot Seal or aToy Cat 老人介護施設を訪問するセラピードッグ