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犬は「ディープラーニング」(深層学習)ができる

 犬種によって顔の構造が大きく異なるにもかかわらず、ほとんどの犬は直感的に、犬の顔と他の動物の顔を見分ける能力を持っていることが明らかになりました(2016.2.8/フランス)。

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 調査を行ったのは、フランス・パリ大学のチーム。チームはまず9頭の犬に対して特殊なトレーニングを行い、犬の顔写真に近づいたらご褒美がもらえることを覚えさせました。次に特殊な実験ルームを用意し、片側には「犬の顔」、もう片側には「他の動物の顔」(猫、鳥、爬虫類、牛、人間 etc)が同時に映し出される装置を作りました。その状況に犬を置いて実験者が合図を送り、犬がどちらの写真を選ぶかを観察するという狙いです。犬は本能的に犬の顔を見分けることができる  実験の結果、ほとんどの犬たちは事前の練習通り、「犬の顔」を選ぶことができたと言います。さらに犬の顔写真には、練習では使われなかったさまざまな犬種の写真や横向きの写真が混ぜられていたにもかかわらず、犬たちは正確に「犬である」と認識できたとのこと。こうした事実から研究チームは、挨拶の時に恒例の「お尻嗅ぎ」を行うまでもなく、犬たちは外見を見ただけでその動物が「犬である」と認識する能力があるとの結論に至りました。
 コンピューターに画像認識をさせるときは「ディープラーニング」(深層学習)と呼ばれる特殊な手法を用いて、時間をかけて共通要素を覚えこませる必要があります。一方犬の場合、おやつさえあればこのディープラーニングをいとも簡単にやってのけられるようです。 Visual discrimination of species in dogs Do Dogs Know Other Dogs Are Dogs?