トップ有名な犬一覧有名な俳優犬ラッシー

ラッシー

 映画やテレビがシリーズ化されたことで有名な犬「ラッシー」について解説します。

ラッシーとは?

ラッシーと言うキャラクターの原型を作ったイギリスの女性作家エリザベス・ガスケル  ラッシー(Lassie)は人命を救うことを得意とするメスのコリーで、アメリカの小説家エリック・ナイトが産み出した架空のキャラクター。
 「ラッシー」という名をアメリカ全土に広めたのはエリック・ナイトですが、本当の生みの親はイギリスの小説家エリザベス・ガスケル(右肖像)です。彼女は1859年、イギリス国内で「The Half-brothers」という小説を出版しました。内容は、「ラッシー」という名のメスのコリーが、雪山で遭難した幼い兄弟を救うというものです。エリック・ナイトが「Lassie Come-Home」を発表したのは、「The Half-brothers」が世に出てから80年後の1940年ですから、彼がガスケルの小説に着想を得たことはまず間違いないでしょう。
最も初期のラッシーを演じたコリー「パル」  ナイトの小説「Lassie Come-Home」が出版されてから3年後の1943年、映画会社メトロゴールドウィンメイヤー社(MGM)から映像化の話が持ち上がります。企画はとんとん拍子に進み、映画では「パル」という名の犬が「ラッシー」を演じることになりました。若き日のエリザベステイラーが出演したこの映画は好評を博し、味を占めたMGMはその後も次々とパルを主演とした続編を作り出します。
 1951年、7本目を区切りとして映画のラッシーシリーズが終焉を迎えると、パルの飼い主兼トレーナーだったラッド・ウェザーワックス氏は、「ラッシー」という名とトレードマークを商標として獲得し、各種のイベントに出演するようになります。
1954年からスタートした長寿TVシリーズ「ラッシー」  1954年には、それまでの映画シリーズにかわってテレビシリーズ「LASSIE」がスタートしました。このシリーズは後にエミー賞を2度獲得することになる長寿番組です。結局シリーズは1973年まで19年間続き、パルの子孫を中心とした様々な犬がラッシーを演じ続けました。
 架空のキャラクターながらラッシーの残した足跡は大きく、著名人の代名詞「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」にプレートを残すことを許されています。また、ショービズ界をテーマにした雑誌「Variety」は、「20世紀を代表する100アイドル」として、動物界で唯一ラッシーをノミネートしています。 Lassie Lassie(TV Series)

ラッシーの写真・動画

 以下でご紹介するのは、映画やテレビがシリーズ化されたことで有名な犬「ラッシー」の写真と動画です。 初期の映画でラッシーを演じ続けた「パル」の横顔
 初代ラッシーを演じたオスのコリー「パル」(Pal)。写真の出典はこちら
ラジオ局での録音に臨むラッシー
 ラッシー人気は映画だけにとどまらず、雑誌、テレビ、アニメ、ラジオなど、あらゆるメディアに広まった。写真は、ラジオ局NBCで番組のプロデューサーを務めたフランク・フェリンとラッシーのツーショット。写真の出典はこちら
トレーナーであるラッド・ウェザーワックス氏と戯れるラッシー
 テレビシリーズでは映画版「ラッシー」を演じたパルは登場せず、その代わり彼の子供5匹がラッシーを演じた。メス犬という設定のラッシーを演じているのが、実は複数のオス犬であるという点は興味深いところ。写真の出典はこちら
アニメシリーズ「LASSIE'S RESCUE RANGERS」のオープニング画面
 1972年からはアニメシリーズ「LASSIE'S RESCUE RANGERS」が開始された。アニメでは「森を守るレンジャー一家の飼い犬」という設定になっている。ちなみに日本でも、1996年にフジテレビ系列アニメ「世界名作劇場」で「名犬ラッシー」(全25話)が放映された。写真の出典はこちら
映画「Lassie」(1963)
 以下でご紹介するのは、1963年の映画「LASSIE'S GREAT ADVENTURE」です。ラッシーとその飼い主ティミーが、迷走する気球によってカナダの荒野に放り出されてしまいます。 元動画は→こちら