トップ有名な犬一覧忠犬として有名な犬グレイフライヤーズ・ボビー

グレイフライヤーズ・ボビー

 14年間飼い主の墓を守ったスコットランドの忠犬「グレイフライヤーズ・ボビー」について解説します。

グレイフライヤーズ・ボビーとは?

 グレイフライヤーズ・ボビー(Greyfriars Bobby)は、14年間飼い主の墓を守ったとされるスコットランドの忠犬。
グレイフライヤーズ・ボビー(Greyfriars Bobby)のものと思われる肖像画  スコットランドのエジンバラ市警に勤務していたジョン・グレイ氏は、ボビーという名の犬を飼っていました。ボビーの来歴は不明ですが、スカイテリアだったことは分かっています。
 1858年にジョンが他界すると、ボビーは主人を慕って墓の周りをうろつき、とうとうそこで暮らし始めます。この生活は結局14年にも及び、「忠犬ボビー」の名をスコットランド中に知らしめました。
 1872年にボビーが死ぬと、地元の著名な貴族であるアンジェラ・バーデット=クーツ男爵夫人が資金を提供し、立派な銅像が建立されました。この銅像は再建された後、ボビーの主人であるジョン・グレイが眠る墓地「グレイフライヤーズ・カークヤード」近くに今でも立っています。 Greyfriars Bobby(Wikipedia) Greyfriars Bobby

グレイフライヤーズ・ボビーの写真・動画

 以下でご紹介するのは、14年間飼い主の墓を守ったスコットランドの忠犬「グレイフライヤーズ・ボビー」の写真と動画です。 スコットランド・エジンバラにあるグレイフライヤーズ・カークヤード(Greyfriars Kirkyard)
 グレイフライヤーズ・カークヤードは、教会であるグレイフライヤーズ・カークを取り囲むようにして広がっている墓地。ジョン・グレイが埋葬されており、ボビーも門を入ってすぐの場所に埋葬されているという。写真の出典はこちら
スカイテリアだったグレイフライヤーズ・ボビー
 ジョン・グレイ氏の職業同様、ボビーの正確な素性は、実はよくわかっていない。例えば、19世紀のヨーロッパには60程度の墓地があり、その各所に「墓地犬」と呼ばれる定住犬がいた。ボビーもそうした墓地犬の一匹に過ぎないとする説がある。またボビーは1867年の時点ですでに死んでおり、1872年まで目撃されていたのは、実は二代目ボビーだとする説もある。映像のない時代のおける口伝えが、どうしても「伝言ゲーム」になってしまう典型例ともいえる。写真の出典はこちら
1985年に再建されたボビーの銅像
 1972年、アンジェラ・バーデット=クーツ男爵夫人の資金提供を受け、彫刻家ウィリアム・ブロディがボビーの等身大銅像を建立した。元々は上下二段に分かれた水飲み場だったが、1975年に衛生上の問題で水が止められ、コンクリートで埋められた。その後、1979年に黄色のペンキでいたずらされ、1984年には車が衝突したことから、1985年に再建された。写真の出典はこちら
1981年に建立された御影石の石碑
 1981年には赤い御影石の石碑が「スコットランド犬救済教会」によって建立された。今日でも観光客が手紙やプレゼントを添えている。写真の出典はこちら
エジンバラ博物館(Museum of Edinburgh)内に展示されているボビーの像と首輪
 1867年、当時「スコットランド動物虐待防止協会」の会長を務めていたウィリアム・チェンバース卿は、ボビーが墓地内に居住する権利を認め、特製の首輪を贈った。この首輪は、今でも「エジンバラ博物館」に展示されている。写真の出典はこちら
映画「Greyfriars Bobby」
 以下でご紹介するのは、1961年に製作された映画「Greyfriars Bobby」です。ボビーの逸話はその他にも小説「Greyfriars Bobby」(1912)や 映画「The Adventures of Greyfriars Bobby」(2006)などで登場します。 元動画は→こちら