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健康な犬の被毛は、汚れ、毛玉、もつれ、パサつき、悪臭、ダニの寄生などがなくつややかな毛をしています。被毛の手入れは一般的に「グルーミング(grooming)」と呼ばれています。手入れの目的は以下の3つです。
毛並みを整える
被毛を清潔に保つ
無駄毛をカットする
毛並みを整える
犬の毛には長毛(long-haired)、短毛(short-haired)、ワイヤー(wire-haired)などいくつかの種類があります。それぞれの毛質に適したグルーミングがありますので簡単にご紹介します。
被毛の手入れの予備知識@〜 犬の換毛期について
犬には換毛期と呼ばれるものがあります。これは季節に合わせて被毛の量を多くしたり少なくしたりする時期のことです。 一般的に
暑い夏を迎える前の春頃に被毛の量が少なくなり、寒い冬を迎える前の秋頃に被毛の量が多くなり
ます。
「ダブルコート」と呼ばれる抜け毛の多い犬種では、左図で示したように一個の毛穴から長い上毛と短くて柔らかい下毛の二種類が生えていますが、春の換毛期では下毛が抜け、秋の換毛期では逆に下毛が生えるように変化して被毛の全体量を調整します。
被毛の手入れの予備知識A〜 グルーミングに用いるグッズいろいろ
スリッカーブラシ
くの字型の針金がびっしり付いたブラシで、ハードとソフトがあります。主として換毛期における犬の毛すき、もつれや毛玉ほぐしに使用し、長毛種、短毛種、ワイヤー種を問わず使用できます。力が入り過ぎないように、鉛筆を持つように軽く握ってください。
獣毛ブラシ
豚毛、猪毛、馬毛、混合型などがあり、静電気が生じにくいという特性があり、被毛にまとわり付くほこりなどを取り除きます。
コーム
主として長毛種の手入れに用います。櫛の目は細目と粗目があり、毛並みを整える時に用います。
ピンブラシ
ゴムの土台の上に先端が丸まったピンがびっしりついています。皮膚を傷つけずに被毛の手入れできるという特性があります。
ラバーブラシ
柔らかいゴム製で抜け毛やほこりの除去に使用します。柔らかいので、被毛を手入れできると同時に皮膚に対するマッサージ効果もあります。
スクラッチャー
主として短毛種、ワイヤー種の換毛期における被毛の手入れで用います。余分な下毛を掻き取るの便利です。
長毛種のグルーミング
抜け毛を取るときはスリッカーブラシを用います。いきなり根元にブラシを通そうとせず、先端からゆっくり何度かに分けてこそげるように毛をすいていきます(写真左端)。 足の下を手入れするときは
足を横に広げない
ようにしてください。これは犬の関節の構造上、横に広がるようにはできていないからです(写真中央)。被毛の途中で毛玉が見つかったら無理にブラシを通そうとせず、毛玉を手で揉みほぐしてください。抜け毛が取れたらピンブラシやコームで被毛を整えましょう(写真右端)。
短毛種のグルーミング
短毛種の抜け毛取りにスリッカーブラシは使用せず、そのかわりラバーブラシや獣毛ブラシを用います。スリッカーブラシを使って手入れすると、くの字に曲がったピンの先端が皮膚を傷つけてしまう恐れがあるからです。長い毛がないのでコームを使う必要はありませんが、その代わり蒸しタオルなどで体の表面を拭いてあげるとよいでしょう。
ワイヤー種のグルーミング
抜け毛取りにはスリッカーブラシを用います。換毛期で抜け毛がとりわけ多い時期はスクラッチャーを使用しても良いでしょう。注意点は長毛種と同じです。ひげや眉毛の手入れには主としてコームを使用しますが、コームが目に入らないように充分注意してグルーミングしてください。
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被毛を清潔に保つ
犬には本来入浴は必要ありません。しかし人間と共同生活する以上、ある程度の清潔さと衛生さを保つ必要があり、そういった意味で入浴が必要となってきます。
犬は自分の匂いが消えることを生理的に嫌いますので、あまり頻繁に入浴して体の匂いを変えてしまうと、 逆にストレスがたまってしまう
こともありますので注意が必要です。犬には汗を分泌する汗腺が存在していないので極端に体が汚れたりにおったりすることはありませんから、入浴は月1回を目安にしてください。
1、入浴の準備をする
@まずは入浴の準備をします。用意するものは犬用シャンプー&リンスとそれを薄めたもの、ラバーブラシ、タオル、ドライヤーなどです。洗い場で犬が足を滑らさないようにゴムマットなどをあらかじめ敷くようにしてください。
A入浴中の体毛のもつれやからみ、また水を流したとき排水溝に毛が詰まることを予防するため、事前にグルーミングをして抜け毛をなるべく取り除いてあげましょう。
Bシャワーの温度は35〜37℃くらいに調整します。ややぬるめですが犬は汗腺がありませんので、あまり熱いお湯をかけると体温調整が追いつかず、熱中症になりますのでこのくらいがベストです。自分の手にかけて熱くないことを確認してください。
2、体を濡らす
@入浴の準備が整ったら犬の体を濡らします。
いきなり顔を濡らすと犬がびっくりしたりプルプルと震えだす
こともありますので、足→胴の順番に濡らしていきます。シャワーは体から離すのではなく密着させるように濡らしてやると刺激や音が少なくて犬も安心です。
A顔を濡らすときは犬をびっくりさせないようにシャワーではなく手や湿らせたスポンジで濡らします。目に水が入らないように気をつけましょう。
B体を濡らしてついでに肛門嚢を絞ると良いでしょう。分泌液はかなり強いにおいですのですぐに洗い流してください。
3、シャンプーする&体をすすぐ
@体を濡らしたらシャンプーに入ります。薄めたシャンプーを体に掛けてあげましょう。
A胴体は指でマッサージするように洗ってあげます。ラバーブラシを使うのも効果的です。
B顔を洗うときは犬が驚かないようにゆっくりと、また眼に水やシャンプーが入らないように指先や濡らしたスポンジで丁寧に洗ってあげましょう。
C忘れがちですが耳も洗ってあげます。耳の中を洗う必要はありませんが、耳介(ヒラヒラした部分)はきれいにしてあげましょう。
D足の指の間は細菌が繁殖して匂いの元になりやすいので忘れずに洗います。
Eシャンプーが終わったらリンスです。ポイントはシャンプーと同じで、薄めたリンス溶液を被毛に満遍なく刷り込ませます。シャンプーとリンスが終わったら体をすすぎますがシャンプー溶液やリンス溶液が皮膚に残っていると皮膚炎やフケの原因となりますのでしっかりと溶液を洗い流してください。
4、体を乾かす
@すすぎまで終わったら体を乾かします。まずは犬にぶるぶる体を震わせて大まかな脱水を行います。通常は勝手に行いますが、行う気配がないときは耳の中に軽く息を吹き込んでみましょう。くすぐったがってぶるぶるすることがあります。
A大まかな脱水が終わったら、乾いたタオルで水分をふき取ります。あまりごしごしこすると被毛を傷つけたり被毛がもつれたりしますので、タオルを押し付けるだけで充分です。
B最後の仕上げはドライヤーを用いますが、被毛の短い犬種では必要のないこともあります。主として長毛種の最終仕上げとお考え下さい。ドライヤーは音がうるさくて犬が落ち着かなくなることもありますので事前に音に慣れさせておきましょう。また熱風を近づけすぎるとやけどしますので、自分の手に熱風を当てて熱すぎないことを確認しながら乾かしてください。
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無駄毛をカットする
犬の被毛が多すぎると様々なトラブルの原因になりえます。体幹の被毛が多いとダニやノミの温床となりやすいですし、足裏の毛が多いとスリップして怪我の元になります。また肛門周辺の被毛は糞便(特に胃腸を壊したときの軟便など)がついてとりわけ不衛生になりがちです。こうした様々なトラブルを予防するため、飼い主が定期的に無駄毛のカットをしてあげる必要があります。
無駄毛のカットの仕方
犬の無駄毛は肛門周辺、足の裏、耳、ひげ、尻尾の飾り毛、目の周囲の毛、足の飾り毛、胸元の飾り毛などです。道具は先の丸いはさみ、すきばさみ、バリカンなどを使います。犬を傷つけないように注意してカットすればとりわけ決まったやり方はありません。ひげに関しては切っても切らなくても結構です。
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