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捨て犬を引き取るには?

 保健所や動物愛護センターで保護されている犬を引き取る際の手順を解説します。捨て犬に対する同情だけではクリアできない問題も少なからずありますので、是非一度ご確認下さい。

犬を迎える準備をする

 まずは犬を迎える準備です。「捨てられた犬や猫を一匹でも救いたい!」という動機自体は素晴らしいですが、パートナーとして動物を受け入れる様々な準備が出来ていないと、共同生活はどこかで空中分解してしまいます。事前にシミュレーションできる部分は済ませておきたいものです。

犬と暮らす心の準備をする

 まずは犬を飼う前に必要な条件をクリアすることが大前提です。
 一度犬を飼ってしまうと、四六時中犬と一緒に暮らすこととなります。寂しい時や退屈な時だけ、都合よく犬が登場するわけではありません。また、「犬を飼いたい!」と言う願望の根底には何があるのでしょうか?ご自分の気持ちを整理するためにも、犬を飼う前の心構えをご一読下さい。
 心の準備としてはもし今犬を飼っていたら、自分はどう感じるだろうか?という意識を常に持ちながら日常生活を送ってみましょう。 外回りでくたくたになって今すぐにでもベッドに入りたいとき、恋人と映画に出かけるとき、連休を利用して家族で旅行するとき・・・ などありとあらゆる状況と「犬を飼っている」という条件とを掛け合わせて頭の中でシミュレーションしてゆき、3~6ヶ月様子を見ます。
 こうしたシミュレーションを繰り返し、もしあなたが「やっぱりちょっと負担だなぁ・・」と感じることが多いようなら、まだ時期尚早です。 お近くのドッグパークや知り合いの飼っている犬などと、たまに触れ合っていた方が犬のためでもありますし、あなたのためでもあります。
 「やっぱりどうしても犬と暮らしたい!」という強い願望と責任感が、犬を飼う際の大前提となります。

犬を迎える体の準備をする

 どんな犬種にも散歩は必要です。基本事項は犬の散歩をご参照下さい。また、犬を飼う際に必要なペット用品については犬に必要なペット用品をご一読下さい。
 「小型犬は家の中でフリーにするだけで運動量は充分!」という風説(ふうせつ)に甘えて、 全く散歩に連れ出さない飼い主がたまにいます。しかしこれは小学生から遠足を取り上げるようなもので、犬の日常生活を無味乾燥(むみかんそう)なものにしてしまいます。 10分でも20分でもいいから毎日犬を屋外に連れ出し、頭と体に刺激を与えてやりましょう。なお「外を歩くよりも、ドラマの再放送でも見ながらポテチを食べていたい」という人や、「忙しくて散歩の時間を取れそうにない!」という人は、犬よりも猫を飼ったほうが無難です。 詳細は姉妹サイト「子猫のへや」内の、捨て猫を引き取るには?をご参照下さい。
 犬を散歩するに当たっては、飼い主の側にも体力が必要となります。かといって急に筋力や持久力(じきゅうりょく)がアップするわけではありませんので、 せめて事前の準備くらいは完了しておきましょう。
犬を迎える前の準備
  • カラーとリード
  • ウォーキングシューズ
  • 動きやすい服装
  • 犬の給水道具
  • 散歩ルートの決定
 散歩ルートの決定に際しては、GoogleMapキョリ測が便利です。 特に後者には距離算定機能がついていますので散歩のシミュレーションにはぴったりです。

犬を迎える環境を整える

 基本事項は犬を迎える際の室内環境犬を飼う際必要なものをご覧下さい。 小型犬を譲り受ける場合は室内飼いが条件となることがほとんどですので、 必要な道具やレイアウトを予め整えましょう。
 賃貸契約でペットの飼育が禁止されているのに、見切り発車で犬を飼うのは厳禁です。 「ペット可」の物件を見つけて引っ越してからにしましょう。なお賃貸契約の場合「小型犬(体重5kg未満)一匹まで」 といった制約がある場合が多いので、事前に確認しましょう。 三重県の事例  なお引っ越す際は近くに大きな公園や緑地があると散歩が楽になりますので、 物件を選ぶ際の条件として念頭に置いておくとよいでしょう(先述したのGoogleMapの衛星写真などが便利です)。
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里親に応募する

 里親に応募するにはどうすればよいのでしょうか?「子犬、譲ります」というチラシが電柱に貼り付けてある時代ではありませんので、 町中を探しても時間の無駄です。
 代表的な窓口としては各地方自治体の動物愛護センターや保健所、 及びセンターから一旦犬を譲り受けて改めて里親を募集する各種慈善団体が挙げられます。

動物愛護センターや保健所に応募する

 各地方自治体の動物愛護センターに応募する場合、多少の違いはありますが概ね以下のような流れで譲渡手続きが進行します。各都道府県の動物愛護センターは犬・子犬の里親募集案内をご覧下さい。
犬猫譲渡会の流れ
  • 動物愛護センターに講習申し込みの予約を入れる(注1)
  • 指定された講習日に、センターを訪れて受講する(注2)
  • 譲渡候補の犬と対面する(注3)
  • 気に入った犬がいたら譲渡希望の申し込みをする(注4)
  • 他に希望者がいなければ譲渡仮決定(注5)
  • 譲渡時講習会を受講する(注6)
  • 譲渡決定(注7)

注1

 犬の飼育に関して極端に無知で低レベルな飼い主をふるいにかけるため、強制的に講習を受講させるのが一般的です。

注2

 約1~2時間の内容です。平日であることが多いので、働いている人は講習の日程にあわせて都合をつける必要があります。犬を飼育する際の法律や常識などを中心に学習しますが、内容はメインサイトである「子犬のへや」を読んだ方には余りにも常識的なことばかりです。

注3

 犬は予め疾病検査(主として糞便検査のみで血液検査を行っていないところが多い)や性格テスト(人なつこいか、優しいかなど)を通過した個体が譲渡候補として出されます。 しかし飼い主としてはその日が初対面ですので、限られた時間の中でその子のキャラクターを感じ取り、 自分の性格や生活のリズム、生活環境と合ってっているかどうか、相性判定しなければなりません。

注4

 自分の生活にぴったり合った犬が見つからなかった場合、新しい犬がセンターに来るまで待つことになります。参考までに、公示期間(こうじきかん=引き取られた犬猫をセンターが”生かして”おく期間)が3日の場合、3~4日に一度の頻度でセンターに問い合わせれば最新情報を仕入れることができるでしょう。

注5

 同じ犬を希望する飼い主候補者がいた場合、単純にくじ引きやじゃんけんで正式な飼い主を決めることが多かったようです。しかし近年は「犬を商品のように扱うな!」という声も多いことから、候補者の適正を吟味したうえで優先順位を決めるという方法に変わりつつあります。

注6

 犬を飼育するに当たって必要となる手続きに関する講習です。畜犬登録(ちくけんとうろく)や狂犬病予防注射(きょうけんびょうよぼうちゅうしゃ)など、ごく当たり前の内容です。

注7

 引き取った犬を自宅までつれてくる際は犬のお迎え計画をご参照下さい。 ただし保健所や動物愛護センターでは成犬譲渡のケースも多々ありますので、予め成犬(生後1年を過ぎた大人の犬のこと)を念頭においてシミュレーションしましょう。
犬猫譲渡会の様子
 以下でご紹介するのは、都道府県における犬猫譲渡会の様子です。動物愛護センターの仕事内容なども簡単に紹介しています。 元動画は⇒こちら

慈善団体に応募する

 民間の慈善団に応募する場合は、多少の違いはありますが、概ね以下のような流れで進みます。なお地域によっては該当するような団体がないこともあります。その場合は各地方自治体の運営する動物愛護センターや保健所にご相談下さい。
 動物の将来を考えて献身的に努力している団体がいる一方、「動物愛護」の美名に隠れて寄付金を集め、私服を肥やしている団体も、残念ながら一部にはいます。民間の保護団体を選ぶ際は、「団体の収支報告を見せてくれる」、「動物の保護環境がきれい」、「引き取り料金の明細をくれる」、「細かな質問にも丁寧に答えてくれる」等を一つの基準として念頭に置いておくと、後で嫌な思いをする確率が減ります。
民間の譲渡会の流れ
  • ホームページなどでお気に入りの里子を見つける。
  • 「預かり日記」などを熟読し、里子のキャラクターを見極める(注1)
  • 自分のライフスタイルや性格と合っているかどうか熟考する(注2)
  • アンケート用紙や申し込みフォーマットに必要事項を記入して里親として応募する(注3)
  • お見合い(実際に対面してフィーリングをつかむ)
  • トライアル(数週間一緒に暮らしてみる)
  • 譲渡決定(注4)

注1

 動物愛護センターではいわゆる「ぶっつけ本番」で犬を決めますが、慈善団体経由の場合は大抵この「預かり日記」がありますので、 その子のキャラクターを細かく知ることができます。 自分がその犬を引き取った場合の生活をより厳密にシミュレーションできるというメリットがあります。

注2

 仕事で長時間の留守番を強いるライフスタイルなのに、とびっきり寂しがり屋の犬を譲り受けるのは賢明とはいえません。 また猫や子供が苦手な犬を、子供のいる家庭が強引に貰い受けるのも同様です。ライフスタイルと犬の性格をよく検討してから決めましょう。 なお、一人暮らしというライフスタイルの場合、諸々の事情により譲渡を断られることがありますので、予め各団体に確認しておくと良いでしょう。

注3

 賃貸物件に住んでいる場合、「ペット可」と明記された賃貸契約書の提示を求められることが一般的です。また里親詐欺(引き取った犬猫を虐待したり、製薬会社に実験動物として売りさばくなど)を防ぐため、ある程度個人的な質問をされます。

注4

 譲渡に際してはある程度の費用負担を求められることがあります。しかしそれは犬の不妊手術費用、健康診断費用、自宅までの移動費用など、常識的に考えて新しい飼い主が当然負担すべき費用負担です。
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捨て犬を引き取る

 捨て犬の特徴としては、成犬が多いこと、独特の癖をもっていることが多いこと、変わったミックス犬が多いことなどです。 ちなみに保健所や動物愛護センターにおいて引き取り手のいなかった犬や猫は殺処分されます。 詳しくは犬の殺処分についてをご覧下さい。

成犬が多い

 成犬の場合、子犬時代に特有の思わず卒倒(そっとう)しそうになるほどの愛らしさはありませんが、 それでも驚くほど可愛い犬が多く揃っています。ご自分の目でご確認下さい。
 なお保健所や動物愛護センターから直接犬を引き取った場合、血液検査をしていないことがほとんどですので、 落ち着いたらお近くの動物病院で健康診断を受けましょう。

独特の癖がある

 独特の癖に関しては、ある特定の動物や子供を怖がったり、ある特定の音(救急車、掃除機など)に興奮するといった程度のものです。これらは子犬の社会化期(生後3~12週頃)における生育環境によって 大きく左右される性格ですが、成犬になってからでもある程度は馴化(じゅんか=なれること)することも可能です。 詳しくは犬のしつけ方を参照してください。

ミックス犬が多い

 ミックス犬が多い点に関しては、まず「血統書」の意味について把握していただきたいと思います。血統書についてを熟読して頂き、それでもなお「血統書付の犬」にこだわるなら、当方から申し上げることはもう何もありません。
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犬との新生活を吟味する

 犬を飼って自分が幸せになるのは簡単です。しかし犬を飼って犬を幸せにするには努力が必要となります。 自己満足に陥らず、今の生活環境で果たして犬が幸せかどうかを吟味してみましょう。
迎えた犬のチェックポイント
  • 前足をしきりになめたりしていないか?
  • 便は硬すぎたりゆるすぎたりしないか?
  • 無駄吠えが多くないか?
  • 食欲はあるか?
  • 被毛は健康的か?
 上記したようにストレスの前兆は色々な箇所に現れますのでチェックを怠らないようにしましょう。犬の肉体面の健康チェックに関しては犬の健康と病気犬の症状一覧を、さらに精神面のストレスサインについては犬の心を読む訓練犬の幸福とストレスなどをご参照下さい。
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