ペットロス症候群に陥りやすい人の共通項は
- 精神的に過度にペットに依存している
- ペットの死に方に後悔の余地(あの時ああしていれば・・・)がある
という点です。1の例としては、会社での人間関係のストレスを犬とじゃれあったり愚痴をこぼすことで心の均衡を保っている会社員、本当の家族には邪険に扱われておりペットだけが楽しみの中年男性、何ら かの事情で子供ができず、ペットを子供代わりにかわいがっている女性などです。唯一の楽しみを奪われることで生きる張り合いを一気に失ってしまいます。
2の例としては、善し悪しをよく考えずにフライドチキン(犬にとっては塩分が高すぎる)を与えなければ良かった・・・、横着して散歩に連れて行ってあげなかったけどもっと散歩に連れ出すんだった・・・、寒い屋外に一人ぼっちで鎖につないで置くべきではなかった・・・、などです。後悔から自分を責め、抑うつ状態に陥りやすくなります。 |
上記したペットロス症候群に陥りやすい人のパターンを回避することです。
1の「ペットだけが楽しみ」という精神的に過度にペットに依存している人は、極力いろいろなことにチャレンジして自分にとって「楽しい」と感じることを増やしておくとよいでしょう。「他に楽しいことがあるなら、そもそもペットは飼っていないよ」という人もいるでしょう。そういう方は自分にとって楽しいことのアンテナを、日頃からなるべく大きく張っておいて下さい。大きな楽しみを失ったときの精神的な苦しみを軽減する中和剤は、予めアンテナを張っておかないとなかなか見つからないものです。日頃からアンテナを張っていれば、今まで気づかなかった何かが見えてくるかもしれません。
2の「ペットの死に対して後悔の念が残る」という精神状態は、飼い主の知識レベルを上げさえすれば簡単に回避できる問題です。栄養、食事、運動、病気に関する知識を蓄え、飼い主としてできうる限りのケアをしてあげていれば、「ペットは死んでしまった・・・。だけど自分の力だけではあれ以上どうしようもなかったよなぁ」という諦めの境地になるはずです。当サイトを熟読して知識レベルを上げるのもいいですし、ご自分で資料を集めて独学してもいいと思います。 |
ペットロス症候群に陥ってしまった人はどのように立ち直ればよいのでしょうか?答えはやはり「時間に優る治療薬はない」ということになるでしょうか。「自分の人生の中で一番いやな思い出は何?」と聞かれても、すぐには思い出せなかったりします。つまりどんなに辛いことでも、時間がたつといつの間にか克服できていたりするものです。
参考までに、以下ではペットロス症候群の典型的な心理的プロセスをご紹介します。
はっきり言って気休めですが、「苦しい時期が永遠に続くわけではない」という事実を認識することが、ペットロスからの回復の一助になってくれれば幸いです。なお、ペットを失った人たちから成るサークルに出向いたり、新しいペットを飼って気を紛らしたりという方法もありますのでご一考を。
- 事実の否認
- 「ペットが死んでしまった」という事実を頑(かたく)なに認めようとしない心理プロセスです。
どんなに荒唐無稽でも、「ペットが死んだというのが何かの間違いである」と思わせてくれるような材料を片っ端から探していきます。
たとえばペットの死を連絡してきた獣医さんが実はニセモノで、自分を驚かそうとするたちの悪い友人の仕組んだドッキリカメラである、
などです。しかし片っ端から材料を集めても、ペットの死がどうしても動かしがたい事実として目前に迫ったとき、
次の心理プロセスに移行します。
- 他者への怒り
- ペットの死を自分以外の第三者に転嫁しようとする心理プロセスです。
たとえば、ペットを担当していた獣医に対し「もっと適切な処置をしていれば助かったんじゃないのか?!」と詰め寄ったり、
ペットフードの製造会社に対して「いかがわしい材料を使っているんじゃないのか?!」といちゃもんをつけたりします。
あるいは、当の飼っていたペットに対してすら、自分に心理的苦痛を与えるという理由で怒りを表すようになります。
- 自分への怒り
- 「もっと散歩に連れて行くべきだった・・・」、「もっと早くに腫瘍に気づけば・・・」、
「いかがわしいドッグフードではなく手作りフードを与えていれば・・・」など、自分の至らなさを延々と責め続ける心理プロセスです。
根拠のある自責の念もありますが、根拠の無い不当な自責の念もあります。しかしどんなに知識があっても、
100点満点の飼い主など皆無に近いので、この心理プロセスは飼い主の知識レベルに関係なく誰もが多かれ少なかれ経験するものでしょう。
- 悲しみ
- 怒りの感情がある程度収まると、いよいよ悲しみがやってきます。 この感情はペットとの心理的な結びつきの強さや一緒に暮らしていた期間などに左右され、継続期間や強さは個々人で違います。
「肉親の葬式では泣かなかったのに、ペットが死んで号泣した」という話をたまに聞きますが、
これは心理的な結びつきの強さが悲しみの大きさに影響を及ぼすことの一例です。
- 無気力
- 余りにも強い悲しみの感情が、他の全てのポジティブな感情を押し流し、何をしても楽しくない、今まで夢中だったことがどうでもよくなるなど、軽い「うつ」状態になります。この心理プロセスも個々人の感受性によって大きく差の出るところです。数日で回復する人もいれば、そのまま本当の重度のうつに突入し、「ペットロス症候群」と呼ばれる病態に進行してしまう人もいます。
- 回復
- 忘れかけていたポジティブな感情が徐々に回復してくるプロセスです。生活の中で「楽しい」、
「うれしい」、「面白い」などポジティブな感情を抱く機会が徐々に増えてきます。「ペットが死んだのに笑うなんて不謹慎だ・・・」
という無意識下の自制心が感情を押し殺していましたが、その期間が過ぎ去ると、精神的に喪が明けた状態になってきます。
ペットの死を思い起こすと当然悲しい気持ちになりますが、それは時間的にも、心理的にも、
一頃よりはやや遠くに感じられるようになっています。悲しみで仕事が手に付かなくなるとうこともなくなります。
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