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老犬の介護 老犬の散歩 老犬の食事 老犬の手入れ 老犬の病気

老犬の介護

元気に尻尾を振りながら、飼い主の顔をなめてくる子犬と接していると、この犬が老犬になってぼ〜っと一日中寝ている姿などは到底想像できません。 しかし犬の老化は確実に、しかも想像以上に早くやってくるのが厳然たる事実です。犬を愛する飼い主にとって最も想像しにくく、また最も想像したくないペットの姿を、今のうちから少しでもシミュレーションしてみてください。 

  • おしっこやうんちを決められた場所にできず、垂れ流す。汚物の悪臭が部屋に充満しているが、犬は全く気にするそぶりを見せず平気な顔をしている。
  • 名前を呼んでも反応しないし、反応したとしても昔のように擦り寄ってこない。逆にうるさそうに寝たままでいる。
  • 夜になるとうろうろと徘徊し、夜鳴きで飼い主の熟睡を妨げる。鳴き止まそうとしても一向に言うことを聞かない。
  • なでてあげても全くうれしそうな反応を見せない。「心ここにあらず」といった感じで飼い主のことなど眼中にないかのように振舞う。
いかがでしょう?「飼い主である自分のことを常に尊敬し、愛情を注いでくれる」ことを犬に期待している人にとっては耐え難い変化ではないでしょうか?
大好きだった愛嬌あふれる犬が、上記したような餌を食べるだけの単なる生き物になってしまったとき、果たして一緒に生活したり介護したりするモチベーションを保つことができるでしょうか?
答えは一人一人の中にあります。もちろん全ての犬が上記したような変化を示すわけではありません。しかしこうした老化に伴う変化がありうると事前に知った上でペットを飼うのが、良識のある飼い主なのです。

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老犬の散歩

犬の老化が進行すると筋力が衰えて動きが鈍くなります。今までと同じペースで散歩をしてしまうと犬が疲れてしまいかねません。犬の歩くペースが以前に比べて遅くなったり、呼吸が苦しそうだったりした場合は、歩くスピードを落としてあげましょう。また階段など段差のあるコースは避けるようにします。下の資料で言うと「速足」や「駆足」は必要ありませんが、過保護になりすぎて運動をさせないでいると逆に筋力の衰えを助長してしまいます。 犬が嫌がらない範囲内で、なるべく頻繁に散歩に連れて行くのが原則です。 

《 犬の歩く速度 》

「常足(なみあし)/ウォーク」
図のように左右の前後肢を交互に前に出す歩き方です。


「側対歩(そくたいほ)/ペイス」
同じ側の前後肢を同時に出す歩き方で、ゆっくり歩くときなどに見られます。


「速足(はやあし)/トロット」
常足をさらに早くしたような歩き方です。人間で言うジョギング程度に相当します。


「駆足(かけあし)/ギャロップ」
左右の前肢、及び左右の後肢を揃えた状態で交互に出す走り方です。


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老犬の食事

犬は老化するに従って歯茎や歯槽骨、そして歯そのものも劣化してきます。結果として今まで問題なく食べていた餌では固すぎて噛み切れないということも起こりえます。日頃から歯の手入れを怠らずにしっかりと行い、歯の劣化を予防するのが第一です。しかしどうしても歯が弱ってしまった場合は、餌を細かく砕いたり加熱して柔らかくする配慮が必要です。また口の間から餌をポロポロとこぼすようなら、飼い主が付き添って介護しながら食べさせてあげましょう。

歯磨きの仕方

ガーゼで歯の表面を大まかに磨きます(写真左端)。歯の間など細かい部分は柔らかい歯ブラシで丁寧に磨きます(写真中央)。歯垢や歯石はスケーラーで除去しましょう(写真右端)。
歯磨き効果のあるおもちゃ
右からデンタルコットン、コング、犬用ガム。

また老化するに従って基礎代謝や運動量が減少しますので、必要なエネルギー量もそれに合わせて減らす必要があります。飼い犬が肥満に陥っていないかどうかを日頃からチェックする習慣をつけましょう。

《 肥満判定シルエット 》
肥満判定シルエット=くびれ部分に注目
やせ 標準 肥満

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老犬の手入れ

老犬になると抜け毛が増えます。被毛の手入れをしないで放置していると、ダニやノミの温床となりますので、なるべく根元からブラッシングしてあげましょう。また皮膚にできたできものや良性・悪性の腫瘍などもいち早く発見できますので小まめにケアしてあげてください。 

長毛種のグルーミング
抜け毛を取るときはスリッカーブラシを用います。いきなり根元にブラシを通そうとせず、先端からゆっくり何度かに分けてこそげるように毛をすいていきます(写真左端)。足の下をケアするときは足を横に広げないようにしてください。これは関節の構造上横に広がるようにはできていないからです(写真中央)。途中で毛玉が見つかったら無理にブラシを通そうとせず、毛玉を手で揉みほぐしてください。抜け毛が取れたらピンブラシやコームで被毛を整えましょう(写真右端)。
短毛種のグルーミング
短毛種の抜け毛取りにスリッカーブラシは使用せず、そのかわりラバーブラシや獣毛ブラシを用います。スリッカーブラシを使うとくの字に曲がったピンの先端が皮膚を傷つけてしまうからです。長い毛がないのでコームを使う必要はありませんが、その代わり蒸しタオルなどで体の表面を拭いてあげるとよいでしょう。
ワイヤー種のグルーミング
抜け毛取りにはスリッカーブラシを用います。換毛期で抜け毛がとりわけ多い時期はスクラッチャーを使用しても良いでしょう。注意点は長毛種と同じです。ひげや眉毛を整える場合は場合は主としてコームを使用しますが、目に入らないように充分注意して行ってください。

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老犬の病気

人間と同様、犬も老化すると免疫力が低下します。今までは大丈夫でも急に病気にかかったりしますので飼い主は注意と心構えが必要です。

予防接種
ワクチン接種プログラムに従って予防接種を受けましょう。5種混合ワクチン、7種混合ワクチンなどがあります。
定期健診
5歳までは年一回、6歳以降は年二回を目安に受けましょう。
健康診断では以下のような検査を受けることができます。
  • 体重測定・・・食事量が適正かどうかの目安になります
  • 体温測定・・・成犬の平熱は37.5〜38.5℃、子犬の平熱は38〜39℃くらいです
  • 便の検査・・・型さ、匂い、色、顕微鏡を使った寄生虫検査などを行います。便検査をする場合は検査の2時間以内に便を取って病院に持参します。長時間放置した便は寄生虫が卵から孵化している可能性があり、正確な検査ができません。
  • 血液検査・・・血液系の疾患や血液型を調べることができます。血液型は怪我をした際輸血が必要なときに知っておくと便利です。ちなみに犬の血液型は人間と違って9種類あります。
  • 尿検査・・・泌尿器系の疾患を調べることができます。
  • レントゲン検査・・・骨折や脱臼が疑われるときや、尿管や膀胱に異常が見られるとき、胃や腸の中に異物があるときなどこの検査を行います。
  • 心電図検査・・・不整脈、心室肥大、冠状動脈疾患などを調べます。

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