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犬の小腸性下痢症

 犬の小腸性下痢症(しょうちょうせいげりしょう)について病態、症状、原因、治療法別にまとめました。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。

犬の小腸性下痢症の病態と症状

 犬の小腸性下痢症とは、小腸に原因を持つ下痢のことです。 犬の消化器系模式図  腸管は、水分の分泌と吸収を繰り返すことで、管内を通過する消化物の水分含量を一定に保とうとします。しかし、分泌機能と吸収機能のどちらか一方でもおかしくなると、腸管内における水分バランスが崩れてグジュグジュの下痢が発生します。例えば、吸収力は正常だけれども分泌量が多すぎるだとか、分泌量は正常だけれども吸収力が低下しているなどです。前者は「分泌性下痢」とも呼ばれ、小腸性下痢においてよく見られます。
 犬の小腸性下痢症の主な症状は以下です。3週間以上続く場合は小腸性の「慢性下痢症」とも呼ばれます。
犬の小腸性下痢症の主症状
  • 下痢(しゃばしゃばした水様便)
  • 便の量と回数の増加
  • よくおならをする
  • おなかが膨れる
  • 口が臭い
  • 水をよく飲む
  • おなかが鳴る
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犬の小腸性下痢症の原因

 犬の小腸性下痢症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬の小腸性下痢症の主な原因
  • 基礎疾患 他の疾患に随伴する形で小腸性下痢を発症することがあります。具体的には、慢性腸炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍、リンパ管拡張症、腫瘍、膵外分泌不全症胆嚢障害アジソン病(副腎皮質)、尿毒症(腎臓)などです。
  • 菌や寄生虫への感染 何らかの寄生生物が発症のきっかけになることもあります。真菌ではヒストプラズマ、細菌ではサルモネラやクロストリジウム、カビではピシウム、原虫ではジアルジア、寄生虫では鉤虫糞線虫などです。
  • その他 腸内細菌の過増殖、食物アレルギー(食物有害反応)、抗生物質や抗コリン薬などの薬剤などが発症のきっかけになることがあります。
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犬の小腸性下痢症の治療

 犬の小腸性下痢症の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬の小腸性下痢症の主な治療法
  • 絶食・絶水  急性の場合は、小腸への負担を減らすため12時間程度の絶水と、24時間の絶食が行われます。
  • 対症療法  症状の軽減を目的とした治療が施されます。具体的には下痢止めの投与や、失った体液を補うための輸液などです。
  • 基礎疾患の治療 小腸性下痢が何らかの基礎疾患に続発する形で現れている場合は、まずそうした病気に対する治療が優先されます。具体的には、寄生虫に対する駆虫薬投与、食品アレルギーに対する食餌療法などです。しかしすっきりと症状がなくなることはまれで、多くの場合何かの拍子に再発します。
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