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犬の尿毒症

 犬の尿毒症(にょうどくしょう)について病態、症状、原因、治療法別にまとめました。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。

犬の尿毒症の病態と症状

 犬の尿毒症とは、腎臓の機能が低下することで尿素を含む老廃物の排出がうまくいかず、血中の老廃物濃度が高まってしまった状態を言います。
 腎臓内では糸球体(しきゅうたい)と呼ばれる網目状の血管網に血液を通し、血圧によって老廃物をろ過します。しかし腎臓を通る血液の量が減少したり、血圧が弱まると、糸球体でのろ過能力が悪化したり、全くの機能不全に陥ることがあります。その結果、本来尿として体外に排出されるはずの老廃物が徐々に血中に蓄積していき、血液の組成を大きく変えてしまうというわけです。たまった老廃物が窒素を含む場合を高窒素血症(こうちっそけっしょう)といい、さらに悪化した形は尿毒症と呼ばれます。
 犬の尿毒症の症状としては以下のようなものが挙げられます。
犬の尿毒症の主症状
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犬の尿毒症の原因

 犬の尿毒症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬の尿毒症の主な原因
  • 腎臓の異常  炎症や腫瘍など、腎臓になんらかの異常があると、血液から老廃物を除去する機能が低下し、尿毒症になることがあります。具体的には急性腎不全慢性腎不全急性糸球体腎炎などに伴って発症します。
  • 心臓の異常  心不全などで血圧が低下したり、腎臓に回ってくる血液量が減ると、体内老廃物の除去が間に合わず、結果として血中に老廃物が残った状態が生じてしまいます。
  • 排尿の異常  何らかの理由により、本来体外に出すべき尿が出せない状態が長く続くと、血中の老廃物濃度が高まってしまうことがあります。
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犬の尿毒症の治療

 犬の尿毒症の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬の尿毒症の主な治療法
  • 対症療法  症状の軽減を目的とした各種の治療が施されます。たとえば血液量を増加させることを目的とした輸液や輸血、心臓の機能を正常化することを目的とした薬剤の投与などです。
  • 基礎疾患の治療  別の疾病によって尿毒症が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。たとえば急性腎不全慢性腎不全急性糸球体腎炎などが原因となっている場合は、それらの疾患治療が優先されます。
  • 人工透析  機能不全に陥った腎臓を補佐するため、人工的に血液を濾しとって老廃物を除去することを人工透析(じんこうとうせき)といいます。おなかのなかにカテーテルを取り付ける腹膜透析(ふくまくとうせき)や、体内の血液をいったん外へ引き出し、腎臓の代わりとなる機械(ダイアライザー)の中を循環させる血液透析(けつえきとうせき)といった方法があります。
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