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自然災害と国の防災対策

 自然災害は多種多様ですが、身近に起こる可能性を最も秘めているのはやはり地震です。地震に対する防災の一環として、国家レベルで様々な対策が練られていますので、その一端をご紹介します。ご自分の住んでいる地域の危険度をあらかじめ知っておきましょう。

国土交通省の防災対策

 国土交通省は日本の行政機関の一つで、国土計画の企画・立案などのほか、「防災対策」にも力を入れています。

ハザードマップ

 国土交通省が提供しているハザードマップとは、地震、洪水、高潮、津波、土砂災害、火山などの自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものです。予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲および被害程度、さらには避難経路、避難場所などの情報が既存の地図上に図示されています。2000年の有珠山噴火の際は、ハザードマップに従って住民や観光客が避難した結果、被害を最小限に食い止めることができました。
国土交通省が提供しているハザードマップのサイトキャプチャ画像です。

地震予知連絡会

 国土交通省・国土地理院長の私的諮問機関である地震予知連絡会では、近い将来、大きな地震が起こる可能性が高いと考えられる地域として、8ヶ所の特定観測地域と、2ヶ所の観測強化地域を指定し、常時モニターしています。
 特定観測地域とは、「過去に大地震があって、最近大地震が起きていない地域」、「活構造地域」、「最近地殻活動の活発な地域」、「社会的に重要な地域」のことです。
特定観測地域(8ヶ所)
  • 北海道東部地域
  • 秋田県西部・山形県西北部
  • 宮城県東部・福島県東部
  • 新潟県南西部・長野県北部
  • 長野県西部・岐阜県東部
  • 名古屋・京都・大阪・神戸地区
  • 鳥取県東部
  • 伊予灘および日向灘周辺
 また観測強化地域とは、「異常が発見された場合に、さらに観測を強化して異常を確かめる地域」のことです。
観測強化地域(2ヶ所)
  • 東海地域
  • 南関東地域
 ご自分の暮らしている地域が特定観測地域、もしくは観測強化地域に属している場合は、他の地域に比べて地震発生の確率がやや高いといえます。
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内閣府の防災対策

 内閣府の地震調査研究推進本部では、全国地震動予測地図を作成しており、一体どの地域に今後地震の起こる確率が高いのかを事前にシミュレーションしています。さらに地震情報サイトJISでは、少々わかりにくい内閣府のデータを、直観的に理解できるよう、確率論的地震動予測地図を作成しています。
確率論的地震動予測地図
確率論的地震動予測地図は、地震の発生確率を視覚的にとらえやすくまとめたものです。
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地方自治体の防災対策

 各地方自治体では、その地域の地震に対する脆弱性(ぜいじゃくせい)を示す指標として地域危険度を割り出しているところがあります。ご自分が暮らしている地域の危険をを事前に調べ、災害に対する緊張感を保っておくことは、防災意識の向上につながります。たとえば以下でご紹介するのは東京都における地域危険度です。

建物倒壊危険度

 建物倒壊危険度(たてものとうかいきけんど)は、地震の振動によって建物が壊れたり傾いたりする危険性の度合いを評価したもので、地盤と地域にある建物の種類などによって判定されます。建物倒壊危険度の高い地域では、建物の新築や増築をする場合、地盤の性質をよく調査し、耐震性の高い建物をつくることが重要となります。また既存の建物についても、耐震診断を行った上で、補強をするなどの対策を講じることが必要です。

火災危険度

 火災危険度(かさいきけんど)は、地震による出火の起こりやすさと、それによる延焼(えんしょう=周囲に火が燃え移ること)の危険性を評価したものです。この危険性は、木造建物が密集している地域で高くなり、逆に耐火建物が多く、道路、公園などの公共施設が整備された地域では低くなります。
 火災危険度の高い地域では、火気器具などからの出火防止や、延焼拡大を防ぐため、防災市民組織などによる初期消火力の強化に努めるともに、木造建物の建て替えなどによる不燃化や延焼を抑止する道路、公園の整備などの対策が重要です。

避難危険度

 避難危険度(ひなんきけんど)は、災害時、指定された避難場所に到達するまでに要する時間と、避難する人の数を組み合わせて評価したものです。避難危険度は、避難場所までの距離が長く、避難道路沿いに避難の障害となる要因が存在し、避難する人の数が多いほど高くなります。危険度の高い地域においては、新たな避難場所や避難路の確保が重要です。

危険度特性評価

 危険度特性評価(きけんどとくせいひょうか)は、上で示した3つの危険度のランクの組み合わせにより、危険度の特性を表したものです。3つのアルファベットは、先頭から「建物倒壊危険度」、「火災危険度」、「避難危険度」を表しています。Aは危険度ランク1から3 まで、Bは危険度ランク4と5でグルーピングしたものであり、最も危険の少ない「AAA」から、最も危険の多い「BBB」までの8段階で評価されます。
危険度特性評価
  • AAA…相対的に危険度の低い町
  • AAB…避難に困難を伴う町
  • ABA…火災に注意すべき町
  • AA…建物倒壊に注意すべき町
  • ABB…火災と避難に注意すべき町
  • BAB…建物倒壊と避難に注意すべき町
  • BBA…建物倒壊と火災に注意すべき町
  • BBB…建物倒壊、火災、避難の全てに注意すべき町

総合危険度

総合危険度は、地域の危険度を色別で視覚化したものです。 総合危険度(そうごうきけんど)は、「建物倒壊危険度」、「火災危険度」、「避難危険度」の3つの危険度の和を5ランクに分けて表したものです。地域についている色が危険度を表しており、自分の住んでいる場所がどのような危険度を有しているのかが、直観的にわかるように視覚化されています。
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